fxdondon’s blog

fxdondon presents 世界の政治・経済・財政を考察し、外国為替相場を読み解きましょう

マイナス利回り債に資金が流入、その背景は?

欧州や米国の中央銀行からのハト派的なメッセージを受け、利回りがマイナスの債券残高は6月第3週、世界全体で1兆2000億ドル(約128兆円)増加し、初めて13兆ドルの大台に乗せたという。
10年物国債利回りがゼロを下回ったのは、欧州のオーストリアスウェーデン、フランス。ドイツの利回りも過去最低を更新し、欧州債券高を受けてウォール街米国債利回り1%割れのシナリオを想定し始めた。
ブルームバーグの集計データによると、世界の債券で利回りが1%未満は全体の約4割にも上る。

ユーロ圏と日本はマイナス利回りの債券の大部分を占める。注目すべき国としては、10年債利回りが0.08%前後のベルギー、同0.39%程度で推移するスペインなど、欧州諸国すべてがマイナス利回りになるのか?
でも、ギリシャは無理でしょうけど(笑)
金融市場では株高、債券高と、本来なら逆相関関係にある対象がともに買われている。世界経済が好況から不況に切り替わる過渡期によく観られた現象です。

「債券、円、金」の安全資産が価格上昇は何を語っているのでしょう?
zaiFXのコラムニストの陳満咲杜氏。このおバカさんぶりには、個人的に非常に興味があります。だからこそ、ついついコラムを観てしまいます(笑)
リーマンショック時より低い米長期金利は行き過ぎ! 米ドル/円の反発はこれからだ」というコラム記事が掲載されました。
はぁ?リ-マンショック?
リ-マンショックと現在の米中戦争を比較して、リ-マンショックの方が深刻でひどいものだと思っているんですね。もしかしたら、そういう人も中にはいるんでしょうか。現在の株式相場や円相場からも窺い知れますし。
たかだかリ-マンブラザ-ス1社と、中国1国を天びんにかければ、現在の方がもっぽど深刻であることがまるでわかっていないようです。
リ-マンブラザ-スにしても、そのショックが起きる2~3年前は何事も無かったわけです。金融バブルを謳歌していた、当時の勝ち組企業でしたね。
勝ち組から負け組へ、負け組の中でかろうじて生き延びられるもの、生き残れないもの、どんどん篩(ふるい)にかけられて生き残れなかった中の1社がリ-マンブラザ-スでした。
そのようなたかだか民間企業の1社と、仮にも中国のような経済大国と呼ばれるような1国を一緒にされて語られるのは、それこそ中国でさえ「バカにするな!」と叫びたくなることでしょう。
話を戻しますと、世界全体で13兆ドル台のマイナス利回り債に資金が流入しているのは、中国というモザイクがかかったようなグレ-な国がグレ-なまま機能不全に陥ることを懸念しているわけです。通常のようにブラックの状態があってついに機能不全に陥ったという、ある意味わかりやすい展開ならいいのですが、中国の場合にはブラックの状態が外部にはわからずに、グレ-のまま機能不全、逝ってしまうことが考えられるからです。