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投資の名手も見誤る相場

世界最大のヘッジファンドであるブリッジウォーター・アソシエイツのレイ・ダリオ氏は、短期的なパフォーマンス悪化にもかかわらず、先行きへの自信を示している。
運用ファンドの年初来(16日まで)のリターンを開示したところによれば、全ファンドでマイナスとなっている。最低はPure Alpha (18% vol) の-21%、最高でもPure Alpha Major Markets (14% vol)の-7%と、大苦戦している。
同時期でS&P 500指数は-26%だったので、あながちリスクオン運用ばかりではないようだが、ダリオ氏は目下の取り組みをいくつか明かしている。
今後の展開について、ウィルスに対して強みを持てるようにウィルス感染への知見を深めること、十分な流動性を確保することを挙げた。
そして、ダリオ氏は、個人・会社が同様の最悪の環境を何度も乗り越えてきたと振り返る。
過去、経済崩壊、債務危機が勃発し、大失敗して会社が傾いたこともあったが、ダリオ氏はそこから立ち直った。世界金融危機時、リーマン危機で大儲けした話は有名である。ポートフォリオを順応させ、後2010-11年にはパフォーマンスを大きく改善させることができたと語った。
2020年2月、ダリオ氏は新型コロナウィルスのリスクが誇張されているとし、最近までリバウンドを予想した。しかし、それがハズれた。
そのため、ウィルスに対して強みを持てるようにウィルス感染への知見を深めると表明し、今後どう変わっていくのかに注目される。

ゴ-ルドマンサックスは、近頃、方向転換したメッセージを送ってきている。「1ドル95円もあり得る」、「米GDP▼24%の可能性」など、ネガティブな情報を配信しています。
「日本円は割安」、ヘッジファンドなど投機筋の認識は共通する。しかし、日本円を大きく買い進めるには、まだ材料不足といったところなんでしょう。
ダリオさん、ウィルス感染への知見を深めた結果、「円は非常に割安」、そう気づいてくれることに期待しています。
投資の名手も見誤る相場、今後の方向転換に注目です。