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「崩壊とは予期せぬところから起こり、世界市場をクラッシュさせるもの」:ジム・ロジャーズ氏

ジム・ロジャーズ氏が、経営難に苦しむドイツ銀行についてコメントした。
これは氷山の一角にすぎず、今後もっと多くの問題が発生するだろうと予想した。
「金融システムに問題が発生しており、これ(ドイツ銀行の経営難)は起こっていることの1つの兆候でしかない。
こうしたことは1930年代・1960年代・1990年代の金融危機でも見られたことだ。」
ロジャーズ氏は、現時点でドイツ銀行が破綻に向かうとは考えていない。ドイツNo.1の銀行がさらに深刻な経営状態となれば、当然ながら政府の支援も予想される。
ただし、生き残るにしても、その業態は変化せざるをえないだろうと予想している。
ロジャーズ氏は以前から、金融危機は誰も注目していないところから徐々に始まると話してきた。先の世界金融危機で言えば、2007年のアイスランド破綻のようなものだ。
そして、足元でもラトビアの銀行、アルゼンチン、ベネズエラ、トルコ、インド、インドネシアの銀行などで兆候が見え始めていると警告していた。
「これがまた起こっている。スカンジナビアに目を向けると、長年の歴史ある銀行が今問題を抱えている。これは時代の兆候にすぎず、今後もっと多くの問題が発生するだろう。」
ロジャーズ氏は、崩壊とは予期せぬところから起こり、世界市場をクラッシュさせるものだと話す。
ドイツ銀行については債券王ジェフリー・ガンドラック氏も早いうちから注目していた。同氏は、マイナス金利が通貨安やインフレをもたらさず、デフレ的なものと指摘していた。
最近もドイツ銀行を欧州の銀行システムの脆弱性の象徴と表現し、行き過ぎた金融緩和を一因に挙げている。
「崩壊とは予期せぬところから起こり、世界市場をクラッシュさせるもの」、確かに結果論ではそうなります。
「崩壊」というのはすでに過去形で使われるものであり、結果論で語ることしかできない。株価にしても為替レ-トにしても、初動の下げは「下落」という言葉で片付けられる。少し大きな下げなら「急落」という言葉であり、それでも「崩壊」とは言わない。ある期間「急落」を繰り返しながら、ある時点で初めて「崩壊」という言葉が使われる。
ただ今回の場合、「予期せぬ」ことから「崩壊」を招いたとは言い難いでしょう。なぜなら、目の当たりにしているリスクはかなりある。国で言えば、中国、韓国、米国、英国、ドイツ、イラン、どの国も大きな問題を抱えている。株価、地価(不動産)にしても、世界的に常軌を逸したバブル相場であることは誰の目から観ても明らかでしょう。さらに、投資不適格の対象にまで莫大な投機マネ-が向かった。
このような状況で、「ハジけるな」という方が無理。「予期せぬ」ことで唯一、いつから崩壊が始まっていたのかという時期がわからないだけでしょう。