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大不況時の経験則 『企業の不正会計・簿外債務』の発覚

過去の経験則、今回は不況に陥り、企業業績の悪化が観られる時の経験則を採りあげます。ズバリ、企業の不正会計(粉飾決算)、簿外債務(損失)の発覚です。
企業業績が順調で、景気拡大期には簿外債務(損失)も発覚しないが、業績が急悪化し、景気縮小時に発覚するのが、企業の簿外債務とその巨額損失。それを素直に公表すればまだよいものを、隠ぺいした後に発覚する「救いようのない大バカ企業」が必ず出てきます。

有名なところでは、エンロン事件でしょう。詳しくはネットで『エンロン(事件)』と検索してみて下さい。
エンロンは当時の史上最大規模の倒産劇で、簿外金融操作で3500件もの特別目的会社を帳簿外にて設立し、これに大銀行・投資銀行監査法人格付け機関・年金基金らの悪だくみによる不正経理が行われた。結局、01年末に破産宣告をして倒産した。さらに、エンロンに続いて様々な企業の不正会計が次々と明るみに出たことで、一企業の倒産にとどまらない大事件に発展した。
また、その後になるワールドコム事件。これは『ドットコムバブル』の崩壊を決定づけました。ワールドコムは自社の株価を上昇させるため、自社の成長性と収益性を良く見せかけ、劣化していた財務状況を隠ぺいする粉飾会計を行っていました。日本ではハイテクバブルとかITバブルと呼ぶのが普通ですが、米国では英語で「dot-com bubble(ドットコム・バブル)」と呼ばれていました。
日本で有名なのは、山一証券でしょうか。山一証券が破綻した原因、それは2600億円を超える簿外債務が原因でした。最近では、東芝が騒がれましたね。
不正会計や粉飾決算も最近は巧妙かつ複雑になっており、すぐ発見されたり発覚したりしません。それが発覚するのは、「もう隠しきれない」という土壇場になってからのことです。
今回の世界同時不況は、あまりにも急に早く進みました。通常のサイクルでは、景気拡大→景気停滞→景気縮小→景気後退、となるのですが、今回は景気拡大→景気後退と「停滞」や「縮小」が省かれて一気に後退へと進みました。
そのため、企業も粉飾決算などの悪だくみをする時間もなく、巨額損失を素直に公表してくれることを願うばかりですが、絶対に「大バカ企業」が出てくるんですよね(苦笑)

追伸 今回の金融危機では、ドイツ銀行が大きく絡んでくると観ています。詳しくはネットやユ-チュ-ブで『ドイツ銀行』と検索すれば、イヤというほど情報が得られますよ。