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fxdondon presents 世界の政治・経済・財政を考察し、外国為替相場を読み解きましょう

「米国がくしゃみをすると世界は風邪をひく」、では米国が風邪をひいたら?

「米国がくしゃみをすると、世界は風邪をひく」と昔から言われます。
米国がくしゃみをして、即世界が風邪をひくわけではなく、まずは世界各国が同じようにくしゃみをしてから時間差で世界各国は風邪をひくことになります。
しかし、昨今では「米国がくしゃみをしても、中国がくしゃみをしなければ、風邪をひかない国もある」という一面があるかも知れません。
では、「米国と中国が両国とも、くしゃみをしたら」?
その答えは言うまでもありません。

今、米国がくしゃみをしている時期で、相場では米ドルが売られています。米国の3月度経済指標が世界に先行して発表され、その弱さに米ドル売りという状況です。これから世界各国の3月度経済指標が発表されるが、結果が出揃った時に米ドルがどうなっているかに注目されます。

さて、米国がインフレ低下に見舞われる時期は米ドル高(ドルインデックス高)という経験則は、これから長い時間をもって検証していくしかありません。世界的なインフレ低下は、始まったばかりです。

FRBのクラリダ副議長は、新型コロナウイルスが経済に深刻な打撃を与えているものの、米金融当局は米国をデフレのわなに陥らせないために必要な手段を確保していると述べた。
クラリダ氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「需要が極めて悪い影響を受けており、われわれの政策でそれを埋め合わせしようとしている」と発言。「これはディスインフレの状況だと考える。デフレではないと考える。デフレを回避し、この厳しい局面を切り抜けられるよう経済を支援する手段がわれわれにはある」と述べた。

ディスインフレーションとは、物価上昇が低く、インフレが治まった状態のこと。物価は上昇しているものの、その度合いが大きくはない状態であり、物価が総じて下落して貨幣価値が上昇するデフレーションと区別される。
私fxdondonが予想しているのは、ディスインフレではなくデフレ。
クラリダさんも、政府が手段を講じなければデフレ入りすることを認めている上で、何とかディスインフレの状態で治めようと頑張っているご様子。
景気後退期は人々から仕事を奪うことになるのはいつものことだが、人との接触を避けろ、家の中にいろ、外出はするなという状況の中で、果たしてディスインフレで済むのかどうか。私fxdondonは懐疑的です。
国は大量の失業者を公務員として雇い入れることができるのか?それはできませんよね。政府のできることは、所詮限られる。
それでも、失業者たちも、しばらくは無収入になることはない。失業保険給付が受けられるうちは、餓死することもない。
やはり、コロナショックが長引くかどうかが最大の焦点になるでしょう。長引けば、ディスインフレでは済まず、デフレに陥るでしょう。
米国のデフレ化、デフレ入りは、米国が風邪をひいた状況になります。では、世界諸国はどうなるのでしょう?中には肺炎を引き起こして、生死をさまよう国も出てくるでしょうね、やっぱり。