米インフレ鈍化デフレ懸念でドル高
米国での雇用破壊ぶりは凄まじい。 もちろん、雇用破壊は全世界的に進む。
先日、米国の景気減速・景気後退局面で、米国のインフレ低下・デフレ懸念が顕著になると米ドル高へ動くという過去の経験則を記事にしました。
景気拡大局面と景気後退局面では、インフレ(デフレ)がドル相場に及ぼす影響が正反対、逆相関関係にあるという頭の切り替えが必要になります。
FRBの政策金利が0~0.25%と、これ以上政策金利の引き下げができない状況で、インフレの低下は実質金利の上昇(マイナス金利改善)となります。
政策金利0%-インフレ率2%=実質金利▲2% となりますが、政策金利が不変でインフレが1%低下すれば、
政策金利0%-インフレ率1%=実質金利▲1%と、実質金利が▲2%から▲1%へと、1%の金利が上昇したことになります。
つまり、米国のインフレ低下は、実質金利上昇によるドル買い(ドル保有)に安心感を与えます。
今回、米国で顕著な雇用破壊が観られています。これは購買力という意味で低下することになるので、インフレ低下を想起させます。
で、インフレ(デフレ)動向をどう探るか? 米国のガソリン価格をウォッチングするだけでも、相場予想に大いに役立ちます。
(米国ガソリン価格とGBP/USDレート推移)
あくまで、ざっくりとした流れになりますが、「米国でガソリン価格が下がるとポンド安になる」とだけ覚えておけばいいでしょう。