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米ドル安を見込む筋を斬る!

ザイFX!トップ > 相場を見通す超強力FXコラム > バカラ村の「FX専業トレーダーの相場観」 > コロナ相場が落ち着いてくれば米ドル安へ。英ポンド/米ドルに底打ちのパターン確認!


為替市場は、FRBによる無制限の量的緩和の影響もあって、FRBのバランスシートも5兆ドルを突破しており、米ドル安に推移するのではないかと思います。
ユーロ/米ドルでは米ドル安の方が強いと思いますが、綱引きになると思います。
米ドル/円に関しては、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が、運用資産に占める外債比率を、15%から25%へ引き上げます。米ドル/円は下げたとしても、勢いが出ないことになります。
英ポンド/米ドルは、長期のサポートである1.20ドルを下抜け、3月20日(金)と25日(水)は、その水準がレジスタンスとなっていましたが、26日(木)に、そこを超えてきました。サポートがレジスタンスとなり、その後、そこを超えたときは、底打ちしたパターンとなることが多く、英ポンド/米ドルは買い方向で考えています。
FRBの無制限量的緩和もあって、米ドル安になると思いますので、豪ドル/米ドルも買いで良いのではないかと考えています。
新型コロナウイルス相場が落ち着いてきたのであれば、トレードとしては米ドル売りで考えたいと思います。

 

と、こんな記事がありました。
この人に限らず、これから米ドル安を見込む予想を多く目にしました。
4月に入って、まだ数日しか経っていませんが、この記事に出てきたEUR/USD、GBP/USD、AUD/USDの動きを観てみましょう。

EUR/USD

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AUD/USD

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GBP/USD

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4月に入ってからの推移は上記の通りです。

米ドル安を見込む筋は、含み損を抱えたか、損切りに追い込まれたかです。

まぁ、理由、屁理屈はいくらでも挙げられますので、後付けの理由、屁理屈はいくらでも出てくるでしょう。

私fxdondonはその屁理屈を、米国の実質金利で観ています。前の記事でも書いた通りです。ただ、その屁理屈は私fxdondon個人の独断というより、過去の経験則・結果でこうなるということを代弁していることの方が多いです。過去の経験則は、私fxdondonがFXを行う上でのバイブルだからです。私fxdondonがFXを始めて十数年、開始からわずか半年でロスカットを喰らって以来、その後は証拠金をロスカットで吹き飛ばすことなく、勝ち組でここまで来られたのは、『過去の経験則』『過去の教えを学び、将来を予測しろ』を実践してきたからだと思っています。ただ、景気拡大局面と景気後退局面では、過去の経験則、相場格言が真逆になることがあります。そのあたりの頭の切り替えが必要となりますので、そこで個人差が出てくるのは仕方がありません。

それプラス、『円の売り持ち(円キャリ-)は一切しない』を貫いていることも挙げられますかね。コツコツと損する(スワップ金利負担とか円安地合いの時など)ことがあっても、待てばドカ~ンと得する、『コツコツドカ~ン』パタ-ン。どの年でも、年に1~2回は円急騰場面が訪れます。レバレッジに注意していれば、含み損を抱えていてもいずれは儲かります。

最後に、ドル/円。

これは、私fxdondonの予想も外れています。ここまでのドル/円でのドル堅調推移は予想外でした。

ここまで相場の出した答は、米国の実質金利上昇>名目金利下降、です。米10年債の金利名目金利)がいくら下がろうと、米国のインフレ低下(実質金利上昇)に軍配が上がっているということです。

ただ、年に1~2度は円急騰場面が来ます。それが経験則であり、『円高の夏』『円高の8月』が最たる例ですが、円買い持ち筋にとって4~6月迄はコツコツ損するケ-スもあるでしょうが、7~8月でドカ~ンと儲けが出せれば万々歳です。

7~8月というのは、企業で言えば4~6月期(第1四半期)の決算が発表される時期です。市場の今の観方では、4~6月期が最悪で7~8月には回復というのが主流です。本当にその通りになれば市場の観方は正しかったということになりますが、企業側が第1四半期決算を受けて、7~9月期(第2四半期)の見通しはさらに厳しいという見解なら、株式相場は2番底を窺う展開でしょう。最悪の場合、企業倒産が相次いで観られるのが第2四半期です。

前々から、「トヨタ自動車株は空売りでいいんじゃないの?」と書いてきたと思いますが、自動車業界の低迷もさることながら、これから金融関連株・銀行株の空売りでいいんじゃないかと思えます。

現在、大手の銀行で株式の含み損が問題になっていますが、それよりも銀行の不良債権増加の可能性の方が重要です。銀行が企業や個人に融資する、それが銀行の本業ですから。銀行保有の優良債権・正常債権が徐々に灰色債権に変わり、最後は不良債権に変わる。「あの有名企業もジャンク企業に?」という事態があり得るからです。

このあたりの変化は、ハイエナのような鋭い嗅覚を持つヘッジファンドがいち早く動くでしょう。「最悪期は過ぎた、最悪期はこれから」と市場の観方が交錯している中でも、資金力のあるヘッジファンドは相場の流れを変えるようなポジション取りを終えています。我々のような個人が知るのは、毎度のことながら相場の流れが出来上がってからのことになります。

ドル/円で円買い持ち筋にとって、最近は含み損あるいは損切りに追い込まれたと苦しい展開かも知れませんが、夏にかけてドカ~ンと儲けられる可能性があるのが円相場。世界最大の対外債権国家日本、そしてその通貨円。海外の信用不安で、一時的にも日本円へ回帰させる動きがあっても不思議ではないでしょう。