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ポンド相場のヤマ場 12月11日

ウォ-ルストリ-トジャ-ナル
英国の欧州連合EU)離脱(ブレグジット)を巡り、市場にとっては12月11日が新たな正念場となる。
英議会はこの日、テリーザ・メイ英首相が欧州連合EU)との間で合意した離脱暫定案について採決を行う。承認されれば、英国は秩序だった離脱に向けて進み出す。
だが、否決されればどうなるか。2度目の議会採決から無秩序な離脱、国民投票の再実施まで、さまざまな選択肢が考えられる。解散総選挙の実施もあり得るだろう。


個人的には、否決されると思っています。ポンドは久しぶりの大幅な下落。
ただし、圧倒多数で否決されたのか、僅差で否決されたのかで、ポンドの下落幅が違ってくるものと思われます。
まず、「否決」の一報を受けてポンドは下落。その後の内訳で、圧倒多数での否決であれば、もはや合意なき離脱、ハ-ドブレグジットになるとの思惑から底なしの下落。しかし、僅差での否決であれば、まだ合意の可能性が残されているとの思惑から、一時的な急落からポンドは値を戻すようなイメ-ジでいます。

さて、英国のEU離脱はロシアが仕組んだとの記事がある。

英国が欧州連合(EU)からの離脱を選択した2016年6月の国民投票で、離脱を主張した運動団体の有力後援者で英実業家のアーロン・バンクス氏が、外国から多額の資金を不正に提供されていた疑いが強まり、当局が捜査を進めている。選挙管理委員会から告発を受けたためで、ロシアからの資金提供疑惑が表面化。またロシアがSNSを通じて投票に介入した疑惑も浮上した。離脱交渉が難航し欧州分断の危機が深まる中で、ロシアが暗躍した疑いが強まったことで、離脱派とロシアの関係に注目が集まっている。
タイムズやガーディアンなど英各紙によると、国民投票ではロシアが離脱へと情報操作した疑惑が濃厚だ。
エディンバラ大研究チームの調査結果によると、サンクトペテルブルクにあるSNS情報工作拠点「インターネット・リサーチ・エージェンシー(IRA)社」が419以上の偽アカウントを作成、離脱を支持する投稿を繰り返した。アカウントのうち一つは昨年3月、国会議事堂に近いウエストミンスター橋で車が通行人をはねた事件に絡み、反イスラム感情をあおったものだった。
また英スウォンジー大学と米カリフォルニア大学バークレー校の研究者の調査では、国民投票までの数日間にロシアと関連がある3万以上のアカウントから約4万5000のメッセージが投稿され、ほとんどが離脱投票の呼びかけだったことも判明した。
ファラージ氏がプーチン露大統領を私淑していることは英国では公然の秘密である。ロシアによる米大統領選干渉疑惑でも、米連邦捜査局FBI)が同氏を「重要参考人」として挙げた。ファラージ氏はトランプ氏の対立候補だった民主党クリントン国務長官陣営の流出メールを暴露した内部告発サイト「ウィキリークス」代表のアサーンジ氏ともつながりがあるとされる。
メイ英首相率いる保守党が過半数を失った昨年6月の総選挙でもロシアの介入があった。デーリー・テレグラフ紙によると、偽アカウントから、ツイッターでメイ氏を批判したり、労働党を礼賛したりするメッセージが毎日大量に発信され、労働党が急速に支持を広げた。
ロシアの不正介入で英国はEU離脱をめぐる国民投票で社会が分断されただけでなく、総選挙で惨敗したメイ政権は弱体化して土壇場に追い込まれた。EUからの離脱条件などを規定する協定の議会批准を実現できなければ、来年3月には世界経済に影響を与える「合意なき離脱」となる懸念が高まる。