fxdondon’s blog

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ポンドⅩデ-は1月15日に

英国でEU離脱協定を巡る下院での投票は、1月15日に実施されるもようだ。政府筋の話を元に、BBC電子版が7日伝えた。メイ首相はこの投票で同協定が否決された場合、英国の命運は「未知の領域」に突入すると警告している。
メイ首相が昨年11月にEUと合意した離脱協定の発効には英議会の承認が必要となるが、投票は当初12月に予定されていたが、大差で否決される可能性が濃厚となったため、メイ首相は直面する現実から逃げた。残されている時間で、起死回生を図りたいと願ってはいるがそれも儚く終わりそうです。
とにかく、同協定に含まれる「バックストップ(安全策)」にはなお多くの議員が反対しており、今も承認のめどは立っていない。
メイ首相はBBCのテレビ番組で、「同協定が否決されれば、英国は未知の領域に突入する」と警告。その場合、最大野党・労働党が政権に就くことや、2度目の国民投票が行われること、合意なしのEU離脱などが考えられ、「下院がどのような反応を示すかは誰にも予測がつかない」としている。
「バックストップ」は、EU離脱後2年間の移行期間内に英国とEUが貿易協定で合意できない場合、アイルランドと英領北アイルランドの間の国境検査を避けるため、英国全体が関税同盟にとどまるもの。ただ、与党・保守党のEU離脱強硬派はこれが恒久的に続く恐れがあるとして猛反発しており、同党に閣外協力する北アイルランド民主統一党DUP)も、英本土と英領北アイルランドの間に制度上の違いが生じることを懸念し、反対を表明している。
メイ首相は下院での承認に向けて「バックストップ」が一時的措置であることを訴えるが、当のEU側は聞く耳を持たず、メイ首相の理想願望はあまりにも英国にとって都合の良すぎるものとして、当の英議員でさえ厚かましいと思っているのが実情。
メイ首相は、「合意して英国に不利益となるなら合意しない方がいい」、「EUは英国にもっと敬意を払え」など、女王様を気取ったような態度にはそもそも違和感はあった。最終的に、EUそして下院議員に「助けて下さい、何とかしてください」と懇願する始末。

さぁて、合意なき離脱を想定したシナリオを描き始めてもいいように思えます。
市場でよく言われることに、「うわさで買って(売って)、事実判明で売る(買い戻す)」というのがありますが、「合意なき離脱という噂でポンドを売って、合意なき離脱という事実判明でポンドを買い戻す」かと言えば、それは違うでしょう。悲観がさらにエスカレ-トするはずです。
「合意なき離脱」見込みが「合意ある離脱」という事実なら、ポンドを買い戻す動きがあるでしょうが、次なるテ-マが、「合意あるEU離脱が英国にとって従来より良くなるか?」に変わると、再び悲観になるしかありません。
仮に何らかの合意ある離脱だったとしても、その事実判明からポンド悲観の第2ステ-ジが始まることになるでしょう。
私fxdondonは、従来と変わらず、ポンド/円はポンド売り持ち、円買い持ち継続です。英国が合意なき離脱であろうとなかろうと、過去の経験則、景気サイクルが示してきた通りに動きます。

ポンド/円  ジュグラ-サイクルと6年8年景気サイクルによるレート推移予想
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現在のポンド/円のポジション
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