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去年の世界の賃金伸び率  リーマンショック後最低に

去年の世界の実質賃金の伸び率は、平均で1.8%で、国際競争の激化などを背景に、リーマンショック後の2009年以降、最も低い伸びにとどまったことがILO=国際労働機関のまとめでわかりました。
ILOは、26日、世界136の国と地域を対象に賃金に関する報告書を発表しました。
それによりますと、物価の変動を考慮した実質賃金の伸び率は、去年、平均で1.8%でした。
これは、前の年に比べて0.6ポイント低く、リーマンショックの影響で同じく1.8%にとどまった2009年以降、最も低い伸びにとどまりました。
この背景についてILOは、景気の先行きが不透明なことや国際競争が激しくなっていることなどから、賃金の引き上げに慎重な企業が増えているためと分析していて、賃金の低い伸びはことしも続いているとみています。
主な国の伸び率をみますと、日本がマイナス0.4%、アメリカは0.7%、中国は5.6%となっています。
一方、報告書は、70余りの国を対象に賃金の男女格差もまとめていて、それによりますと、女性の賃金は男性に比べて平均で20%ほど低く、子どものいる女性はさらに格差が広がるということです。
ILOのライダー事務局長は「男女の賃金格差は現代社会の不正義の表れといえる。各国は是正に向けた取り組みを進めてほしい」と呼びかけています。

これだけ居心地のいい経済情勢が続いていた中で、意外とも言えます。