fxdondon’s blog

fxdondon presents 世界の政治・経済・財政を考察し、外国為替相場を読み解きましょう

著名投資家の見解から

グッゲンハイム・パートナーズのスコット・マイナード氏

マイナード氏が3日午後、CNBCで米国株市場下落について語った。
FRBによる50 bpの利下げのアナウンスは刹那、株価を上昇させた。
しかし、その後、株価は結局大きく下落してしまった。
多くの人が以前から指摘していたとおり、新型コロナウィルスの問題を金融政策で解決するのには無理があった。
「市場のテクニカルを見ると、S&P 500が3,000までリバウンドしてもおかしくない。
しかし、ファンダメンタルズを前提として市場のテクニカルを重ね合わせると、現株価水準から15%、それ以上下落すると予想している。
債券市場については、FRBはさらに利下げせざるをえないだろう。
私たちのターゲット、10年債利回り25 bp、超長期1%は、現時点でほぼ不可避だろう。」

 

アリアンツ首席経済アドバイザー モハメド・エラリアン氏

エラリアン氏がCNBCで3日、FRBによる50 bpの利下げについて振り返った。
市場はすでに今年50 bpを超える利下げを織り込んでいたから、利下げしなければサプライズになってしまっていた。
しかし、利下げしたところでウィルスの問題が解決するわけでもない。
最初から中央銀行やG7でどうなるものではなかった。
エラリアン氏によれば、現在最大のリスクのある分野はハイイールド市場だという。
「市場が機能不全を起こした時には金利を据え置くべきだ。
市場の一部で適切な流動性が供給されていない。
ハイイールド市場に注視すべきで、そこが最大のリスクの分野だ。」

 

ケネス・ロゴフ ハーバード大学教授

景気後退が近づいており、その性質が前2回と異なるものとなりうることを警告している。
教授は、景気後退の確率が、伝統的な手法による予想よりも高まっていると主張する。
理由は、次の景気後退が、前2回とは異なる性格のものになりうるからだ。
「政策立案者とともにあまりにも多くの経済評論家は、いかに供給側の要因が次の世界的景気後退を過去2回と異なったものにするか把握できていない。
主に需要不足から引き起こされる景気後退とは対照的に、供給側の停滞が生み出す難題とは、生産減少とボトルネック拡大につながりかねない。」
次の景気後退は、需要不足によるものではなく、供給力不足によるものとなりうる可能性があるのだ。
新型コロナウィルスの諸問題は、その可能性を大きく高めてしまった。
需要が不足して起こる景気後退では、同時にインフレの低下が起こる。
金融・財政政策は需要をかさ上げするし、インフレ押し上げ効果を持つから有効だ。
しかし、インフレ的な景気後退では特に金融政策は厳しい判断を迫られることになる。
インフレを退治するか、経済を刺激するかのトレードオフだ。