fxdondon’s blog

fxdondon presents 世界の政治・経済・財政を考察し、外国為替相場を読み解きましょう

ドル/円の行方

日経新聞

日銀や米連邦準備理事会(FRB)が決定会合を相次いで開いた先週、世界的に金利上昇圧力が強まった。日銀が長期金利の誘導上限を引き上げ、FRBは一段の利上げを示唆。長期金利の指標である10年債利回りは日本で1年半ぶりの水準に上昇し、米国では再び3%台に乗せた。株式相場も総じて軟調な動きとなり、週明け以降も神経質な展開が続きそうだ。

日米物価差20年で5割超拡大、たまる円高マグマ
編集委員 田村正之

米中貿易摩擦やトランプ米大統領の「ドル高は不利」発言で揺れ始めた為替相場。中長期の先行きを占う上で頭に入れておきたいのが、拡大しっぱなしの日米物価格差を背景とした潜在的円高マグマだ。
過去20年で日米消費者物価格差は実に5割超――。日米の消費者物価の推移を見るとあまりの格差に驚く。米国の物価が継続して上がり続けているのに対し、日本は長いデフレ期間を経てほぼ横ばいだ。
20年前の1998年当時に1ドル=140円前後だった為替レートは最近は110円前後。円高に進みはしたが物価差から計算すると90円台前半でもおかしくなく、米ドルの価値の相対的な下落(円の価値の相対的な拡大)は為替レートに十分反映されていない。米国を旅すると物価の割高感に驚くのはこれが背景だ。


「物価差からは90円台前半でもおかしくない」のはあくまで購買力平価から見ただけであり、「今後の外債、外国株、円キャリーなどの手仕舞いで70円台でもおかしくない」ということも付け加えておきましょう。