fxdondon’s blog

fxdondon presents 世界の政治・経済・財政を考察し、外国為替相場を読み解きましょう

ガソリン相場とGBP/USD相場

かつての金利に色が付いていた時期はすでに終わりました。ここ数ヶ月で、有金利時代から無金利時代へ様変わりしました。
そのため、為替相場も、金利差よりは実物価格差で動く時期に変わってきました。金利変動が望める時期には金利の上げ下げで為替相場は動いてきましたが、もはや各国の利下げも限界を迎えて金利はゼロ近辺で動きようがありません。
ポンドはガソリン価格、豪ドルは銅価格、NZドルは乳製品価格、カナダドル・ノルウェ-クロ-ネは原油価格など、実物価格の上げ下げでそれぞれの通貨レ-トも大きく連動するようになりました。

ガソリン価格は原油価格に連動するのは当たり前なのですが、ガソリン価格の変動は各国で違っています。

(単位:USD/ℓ)
                   米国    英国    カナダ   豪州    日本    ドイツ
Jan-20         0.67     1.66     0.88     1.00     1.39     1.53
Feb-20        0.64     1.65     0.88     0.96      1.37     1.55
Mar-20        0.59     1.47     0.55     0.78     1.27     1.40
前月比         -8%    -11%    -38%    -19%    -7%    -10%

驚きはカナダのガソリン価格の急落ぶりですね。カナダの3月度消費者物価指数(CPI)がどこまで下がるのか?今では米国よりも安いガソリン価格になっていますし。


GBP/USDの動きでは、米国のインフレ低下の指標結果が確認されて、今は英国のインフレ指標の発表待ち。英国は米国以上のガソリン価格下落率になっているため、インフレ下振れとなる可能性がある。


さて、ガソリン価格とGBP/USD相場。

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目先の動きだが、GBP/USDでGBP割高米ドル割安となっている。言い換えれば、GBP/GasolineでGBP割高ガソリン割安となっています。

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ガソリン需要面では、世界で外出規制が続く中、ガソリン価格の上昇は望めないと観る。このギャップは、やはりGBP下落で埋めることになると予想しています。