fxdondon’s blog

fxdondon presents 世界の政治・経済・財政を考察し、外国為替相場を読み解きましょう

バイロン・R・ウィーン氏 「10のサプライズ」2020年

 

バイロン・R・ウィーン氏
モルガン・スタンレーの元投資戦略マネジャー。そのほか多数の投資顧問会社でストラテジストとして活躍。

恒例の「10のサプライズ」2020年

1.経済は市場予想に届かないが、景気後退は回避。
FF金利は1%まで引き下げ。
包括的な通商合意はなく、トランプ大統領は自身の権限で行える刺激策(例えば給与税減税)をすべて講じようとする。
2.大統領の弾劾は実現しないが、その過程で明らかになる事実が大統領に不利に働く。
民主党が上院で過半数をとる。
3.包括的な米中合意がないまま、テクノロジー分野のバルカニゼーションが進む。
5G規格が統一されないなど、世界経済に悪影響。
米中両方が香港と距離を置き、デモが自然に収まるのに任せる。
4.自動運転車の実現見込みがさらに先へ。
実験車での事故から開発取りやめを宣言する大手も。
5.米国の指導力のなさにつけ込み、イランがイスラエルサウジアラビアへの敵対的行動をエスカレート。
ホルムズ海峡が封鎖され、WTI原油価格は70ドルを超える。
6.投資家の熱狂でS&P 500は年内のどこかで3,500を超える。
EPSは5%しか向上しないが、金融緩和期待から中期金利の上昇が緩やかと見て株価倍率が上昇する。
ボラティリティは上昇し、年内数度5%を超える調整が入る。
7.市場の牽引役だったFAANGがアンダーパフォームし、S&P 500がアウトパフォームする。
大手テクノロジー企業に対する政治・社会からの批判が強まり、分割・規制の声が大きくなる。
「ニューヨーク・シティーのあるミレニアル世代の人物は電話を置き、他の人間とアイコンタクトをとり、脅威を受けず爽やかであることを知る。」
8.英国がEU離脱勝利者に。
英国株市場は上昇し、英ポンドも上昇、海外からの投資が再開することで成長率も2%超に。
欧州経済は弱いままで、英国を除く欧州市場は米国やアジアをアンダーパフォーム。
9.「債券バブルは亀裂を生じ始めるが、諸外国ではマイナス金利が続く。」
米10年債利回りは2.5%に達し、イールド・カーブはスティープに。
日中が米国債入札から撤退。
経済ファンダメンタルズやインフレというより、需給によって利回りが上昇する。
10.ボーイング737の問題が解消し納品され、世界の定番になる。
同株が市場のリーダーに。