fxdondon’s blog

fxdondon presents 世界の政治・経済・財政を考察し、外国為替相場を読み解きましょう

『嵐』の10月15日

トランプ米大統領は9月11日、10月1日発効予定の2500億ドル(約27兆円)分の中国製品に対する制裁関税(現行25%から30%への引き上げ)を同15日に先送りすると発表した。
なぜ10月15日?実は大きな意味がある。
10月15日は対中追加関税発効に加え、米財務省の半期に一度の為替報告書の発表日でもある。
中国が米国に対して譲歩せず、曖昧な態度で10月15日を迎えたら、対中追加関税と為替操作国として更なる厳しい指摘が待ち受ける。
このところ、為替相場ではUSD/CNYの人民元安が止まらない。

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別に中国政府が意図して元安が進んでいるわけではないことは百も承知だが、結果だけを捉えて「中国は為替操作をしている」と追及するでしょう。そして、更なる制裁措置も発動されるでしょう。
10月15日、株式相場も為替相場もクラッシュする可能性があるということです。

さぁ、困った中国。
ドル建て債務が膨れ上がり、中国企業は元安によりドルの返済が困難に直面。ドルのニセ紙幣を刷るわけにもいかない・・・。
何か錬金術は無いのか?おっと、そもそもの錬金があるじゃないかと、悪知恵は働く。

ロイター
偽造された金地金(金塊)が世界の金業界を揺るがしている。密輸された金や違法な金を「洗浄する」ために主要な製錬業者の偽造された刻印の付いた金地金が、世界の市場に入り込んでいる。製錬業者や銀行の幹部がロイターに語った。
これまでに発見された偽造品を誰が製造したかは明らかではない。だが関係者はロイターに、大半の偽造品は当初、金の世界最大の生産国で輸入国でもある中国で作られ、香港や日本、タイのディーラーや商社を経由して市場に入り込んだと思われると話した。これらの国で主流金ディーラーによっていったん受け入れられれば、偽造品は即座に世界のサプライチェーンに広がり得る。

 

偽造された金地金(金塊)と言っても、何かの金属にメッキしたような子供ダマシのもではないですよ(笑)
純度をごまかしているんです。純度99.99%ではなく、99.0%とか98%とか。そのような低純度の金地金に99.99%とかの刻印をするんです。純度の違いで、取引価格はぜんぜん違いますから。

やっぱり、中国を生かしておいてはダメなようです、トランプさん。