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fxdondon presents 世界の政治・経済・財政を考察し、外国為替相場を読み解きましょう

米財政赤字拡大局面での経験則 年間差編

財政赤字拡大局面で、ドル/円のレ-トがドル安円高に動くことは再三お伝えしました。
では、昨年より財政赤字が拡大した年に、ドル/円レ-トで年初から年末まで変動がどうなっているかを確認しましょう。
(単位:円)
年    年初始値  年末終値   変動幅
2019   109.68    106.26     -3.42 (8月20日現在)
2018   112.61    109.65     -2.96
2017   117.49    112.71     -4.78
2016   120.21    116.97     -3.24
2009   90.90     92.71      1.81
2008   111.72    90.81     -20.91
 
過去10年では、この6年間が前年より年間の財政赤字が拡大しました。
結果は明らかに、財政赤字拡大はドル安に動くことがわかります。
ただ、2009年は例外で、年初より年末の時点でドル高円安に動いています。これはその前年の2008年に、一気に21円もの下落を演じていましたので、その反動でやや戻したと観ていいと思います。2008年の年初111.72円から2009年の年末には92.71円まで下落したということだけで、米財政赤字の拡大とドル/円相場の関係は明らかと言えます。
そうは言っても、市場の動きは株価連動の時期もあれば、金利連動の時期もあります。また、日米は経常収支で赤字と黒字の好対照ですから、米国の「双子の赤字」に注目される時期、大統領選挙など政治的要因が注目される時期など、市場の注目テ-マは時期によって異なります。
現在は、株価連動を離れ、完全に金利連動相場となっています。日米金利差相場とでも言いましょうか。
 
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今回の米国債(米ドル)相場は、過去の経験則とは少し背景が異なります。中国バブル経済の変調によって、中国から逃げ出す莫大なチャイナマネ-がどこに向かうかです。
もし、米国債(米ドル)に向かうとなれば、ドル/円での下げは思ったほど進まないかもしれませんね。