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香港 15年ぶりに財政赤字になるという見通し

香港政府は、半年近く続く抗議活動で小売業や観光業が打撃を受けて税収が落ち込んだなどとして、今年度は15年ぶりに財政赤字になるという見通しを示しました。
香港政府は2日、来年3月まで1年間の財政状況を発表し、当初は168億香港ドル、日本円で2000億円余りの黒字になる予定でしたが、最終的には財政赤字になるという見通しを示しました。
財政赤字になれば香港で新型肺炎「SARS」が流行し、観光客が激減した影響が出た2004年度以来、15年ぶりです。
これは米中貿易摩擦の影響で、輸出が落ち込むなど経済成長が減速したことに加え、ことし6月から続く抗議活動の影響で中国大陸などの旅行客が減少し、小売業や飲食業、観光業などが打撃を受けて法人税などの税収が落ち込んだことが主な要因です。
また、影響を受けた業界に補助金を出すなど、緊急の経済支援策を行い、支出がかさんだことも影響したとしています。
こうした中、香港島中心部の公園では2日も政府に経済的な圧力をかけようと、ストライキを呼びかける集会が開かれ、集まった人たちが政府に対し、行政長官の直接選挙の導入などを求めていました。
20代の男性は「ストライキは香港政府に経済的な圧力をかけるには有効な手段だ。その原因を作ったのはわれわれではなく政府だ」と話していました。
香港では抗議活動が半年近く続く中、経済的な影響が広がっていて、収束するめどは立っていません。