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南アフリカ・ランドの動向

ロイター
IHSマークイットが発表した南アフリカの7月の購買担当者景気指数(PMI)は48.4と、3カ月連続で好不況の分かれ目となる50を下回った。中国依存の高い南アフリカでは需要と製造業生産の減少が続いている。
5つのサブ指数はすべて好不況の分かれ目50を下回った。新規受注の減少ペースは過去9カ月で最大。雇用も3月以来初めて縮小し、景気後退が深化する可能性を示している。
南アフリカの第2四半期の失業率は29%と、過去11年で最悪となった。先進国ではまだ雇用統計はそれほどの悪化は示されていないが、世界諸国の外注先である南アフリカはどこよりも早く雇用悪化に見舞われる。雇用が悪化すると、デモや抗議が多発し、治安も悪化する。
第1四半期の経済成長率はすでにマイナスに陥ったが、今後どれだけ経済が低迷するか予測も難しい。
格付け会社フィッチによると、国営電力会社エスコムへの支援拡大などで財政状況が圧迫されているらしく、今会計年度の一般政府赤字は対国内総生産GDP)比で前年度の4.2%から6.3%に拡大するという。年間GDP比5%の財政赤字比率で要注意とされるが、それを超える6%台というのは危険水準に及ぶ。

財政赤字対GDP比率   世界金融危機時の6%台へと
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格付け会社ムーディーズは現在、南アフリカ債をジャンク級に評価していないが、今後は格下げを行う可能性も有ると示唆しており、ム-ディ-ズがジャンク等級に格下げすればすべての格付け会社が投資不適格の評価となる。つまり、南アフリカへの投資はおよしなさいという警告です。
不思議なことに、日本人投資家の中には南アフリカを好み、通貨ランドも買い持ちにしている人も多いとか。南アフリカがこれから危機的状況に陥っても、まだ頑張るのでしょうか。私fxdondonには理解不能、アンビリ-バボォ。

ランド/円推移
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