南アフリカ、深刻な債務で潰されるかどうか
南アフリカ、深刻な景気縮小で債務削減遅れる恐れ=ムーディーズ
ロイター
大手格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは、南アフリカについて、記録的な経済縮小が税収に及ぼす影響を理由に、高水準の公的債務の削減はなかなか進まないだろうと指摘した。
第2・四半期の国内総生産(GDP)は、季節調整済みの年率換算で前期比51.0%減。新型コロナウイルス感染抑制で厳しいロックダウン(都市封鎖)を実施したことが影響した。
ムーディーズ、S&P、フィッチの3大格付け会社はすでに南アフリカの債務を投機的(ジャンク)に格付けしている。
ムーディーズは声明で「通年成長率予想の大幅な下振れはすでに織り込んでいるが、景気悪化は政府の財政、とりわけ歳入確保能力を巡る問題を深刻化させるとみられる」と述べた。
さらに景気悪化は、不良債権の増加、貸倒引当コストの上昇、資本バッファーの低下などの形で商業銀行にも打撃を与えると指摘した。
国債利回り
南アフリカ5年債 7.275%
南アフリカ10年債 9.505%
現在の国債利回りは、デフォルトリスクを織り込んでいない水準。
一時12%まで跳ね上がったが、やや落ち着いています。
今後、国債の買い手不在で、国債利回りが跳ね上がるかどうか。記事にもあるように、債務削減が行き詰まると、にわかにデフォルトリスクを織り込むでしょう。