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fxdondon presents 世界の政治・経済・財政を考察し、外国為替相場を読み解きましょう

米経済、米財政

ニューヨーク連銀の国内総生産(GDP)予想「ナウキャスト」によると、第3四半期の米GDP伸び率見通しは年率1.59%。私fxdondonが1年前から予想していた米第3四半期の伸び率はゼロ%です。米経済の成長がピタっと止まると予測していました。

あとは9月度の米国経済指標待ちですが、米経済の『ゼロショック』が起きるかどうか。

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財政赤字、1兆ドル突破 8月までの11カ月累計

日経新聞
【ワシントン=長沼亜紀】米財務省が12日発表した財政収支によると、2019会計年度(18年10月から19年9月)の8月までの11カ月の赤字額は累計で約1兆672億ドル(約115兆円)となり、前年度の同時期の赤字額と比べ19%増加した。累計赤字が1兆ドルを超えるのは2012年以来7年ぶり。良好な景気にもかかわらず歳出の伸びが歳入の伸びを上回り、赤字が拡大した。
歳入は約3兆882億ドルで3%増えたが、歳出は約4兆1553億ドルで7%増えた。17年に成立した減税法により税収が抑制された一方、18年の与野党合意による歳出増で国防支出が9%増えたほか、債務利払いも9%増えた。さらに医療保険の支出も10%増えた。
8月単月では、財政収支は約2003億ドルの赤字で、赤字額は前年同月比6%減った。歳入が2280億ドルで4%増えた一方、歳出は約4283億ドルで1%減った。


ブル-ムバ-グ
トランプ米大統領が11日、米政府債務の利払いコスト引き下げ策の一環として、政策金利を「ゼロかそれ以下」に引き下げるよう金融当局にツイートで催促したのに対し、早速懐疑的な声が上がった。
米連邦準備制度理事会FRB)のエコノミストを務めた経歴を持ち、現在はコーナーストーン・マクロのパートナーであるロベルト・ペルリ氏は「それは惨事を招く行為だ」と指摘。「中央銀行が制約のないまま財政赤字ファイナンスし始めれば、金利が最終的に低水準にとどまるはずはない。ジンバブエのケースを見れば明白だ」と語った。
連邦準備制度のような独立した中銀が、その国・地域の赤字穴埋めコストを管理するために金利を設定しようとすることはない。経済全体にとって最善と判断するものに基づいて借り入れコストを調整するのが本来の在り方だ。米国の場合、最大限の雇用とインフレ抑制という、議会が定めた特定の目標に沿って、政策金利を設定する必要がある。
利払いコストが米財政赤字の有意な部分を占めるとともに、赤字が懸念すべきようなペースで拡大する見通しであるのは確かだ。金利低下はこうした負担の軽減につながる。さらに、世界中で最も安全な投資先であるはずの米国債利回りが、日本はおろかギリシャのような国々の利回りより高いのはなぜかという疑問が生じても当然だろう。
大統領の突然の要求は、失業率が50年ぶりの低水準近辺で、鈍化しつつも景気拡大が続く中にあって、米金融当局が政策金利を2ポイント引き下げてゼロにしろというものだ。
しかし、グラント・ソーントンのチーフエコノミスト、ダイアン・スウォンク氏は「金融当局が実際にそのようなことをすれば、これまで考えられていたよりも状況は悪いのかと市場は思案せざるを得ないだろう」とコメント。「それはリセッション(景気後退)を引き起こしかねない」と話した。
赤字ファイナンスのコストが下がれば、しばらくの間は素晴らしいことかもしれない。だが、それが金利をあまりにも長い期間、超低水準に設定することを意味するのであれば、金融バブルやインフレ高進を招いて、その帰結は悲惨なものとなる。


う~ん、最後のエコノミストの考えや一部の者は、米財政赤字の拡大が金融バブルやインフレ高進につながると観ていますが、それは的外れでしょう。
主に、軍事費、社会保障費、利払費の増加で財政が悪化する場合、金融バブルやインフレ高進(高インフレ)などは起きない。言い換えれば、対中戦争を想定した最新の軍事兵器をいくら政府が買い揃えても、世界の鉄鋼需給に関係するわけではないし、火薬が不足するわけでもない。需給関係による物価上昇に大きな影響はない。
影響するのは、ドル紙幣の増刷による価値の希薄化、ドル安である。しかし、トルコのような通貨インフレと呼ばれるような高インフレには結び付かないでしょう。あくまで、緩やかなるドル安円高が継続するだけだと個人的には推測します。