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fxdondon presents 世界の政治・経済・財政を考察し、外国為替相場を読み解きましょう

米10年債▼0.13%ごとにドル/円は▼1円に

現在の米10年債利回りとドル/円のレート推移
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ざっくり、米10年債が1%を割れば、ドル/円は1ドル100円を割れる計算になります。
しかし、1ドル100円近辺というのは為替特有のストップロスの設定が多いものと思われることから、一気にドル安円高が進むものと思われます。
なぜ、私fxdondonがFRBによる利下げよりも米国債売却をやめる方を気にしているのかは、ここにあります。
FRB保有する米国債を売却すれば長期金利の上昇圧力となる。しかし、FRBは金融正常化をあきらめてしまった。米国の財政赤字の拡大(米債増発)でも、米債利回りが上昇しないのはそのためである。
前に、米債の利回り低下は行き過ぎだと観ている筋がいることを採りあげたが、要はFRBが米債売却をとりやめたことが長期金利にどう影響を及ぼすかがまるでわかっていないためです。
それでも、米10年債が1%を割れるなんてことはないと、今でも思っているかも知れません。そうですかな?
株価はピ-クを終えたが、今でも株価は超高値水準にあります。つまり、株式市場にはまだ多くのおカネが集まっていることを示しています。この株式市場に集まった莫大なおカネが、リスク回避で債券市場にどれほど流れ込むかで長期金利も大きく変動するでしょう。
今回迎える世界経済危機は、今までにない悲観要因としてチャイナリスクがあります。米国に次ぐ経済大国である中国が崩れる衝撃というのは計り知れないものがあります。誰の目から観ても中国経済がヤバいと感じ取った時、投資家はどう動くでしょう?高利回りを狙って、新興国へおカネを振り向けるなんていうおバカさんはいません。その多くが自国の国債に向かい、株や不動産などリスク資産を売り払って資産防衛を図るでしょう。
しかし、それだけでは済みません。中国とともに、世界一の経済大国である米国も共倒れとなった場合はどうなるでしょう?まぁ、何もかも予測不能です。しかし、その中でも確実だと言えそうなのが、日本円やスイスフランの強さだと思います。世界一の経済大国であることが、通貨の強さに結び付くわけではありません。ましてや、世界一の経済大国と、それに次ぐ経済大国がコケるのですから、まったく意味がありません。
あくまで通貨に限って言えば、対外純資産国こそ強さをみせる、それが過去の経験則でもあります。