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米国軍 いつ中国軍を叩くのか

太平洋地域の安全保障問題を話し合うアジア安全保障会議が閉幕しました。会議では、米国と中国が偶発的な衝突を避けるための関係構築を議論する一方、互いを厳しく批判し、中国による南シナ海の海洋進出などをめぐる対立が改めて浮き彫りとなりました。
シンガポールで2日まで3日間にわたって開かれたアジア安全保障会議は、日本の岩屋防衛大臣をはじめ、アジアや欧米各国の防衛担当の閣僚などが出席し、中国が海洋進出を強める南シナ海の問題などについて議論が交わされました。
このうち、1日に演説した米シャナハン国防長官代行は、名指しは避けながらも、中国の南シナ海での軍事拠点化の動きや威圧的な他国への関与は「最大の長期的な脅威だ」として厳しく批判しました。
一方、中国は国防相が米海軍が艦艇を航行させる「航行の自由」作戦を続けていることについて「この地域での最大の不安定要素になっている」と述べて強く反発しました。
中国の魏国防相は、米国が台湾海峡に艦艇を派遣するペースを加速させるなど台湾の問題をめぐりけん制を強めていることを念頭に、「米国側の一連のマイナスの言動に断固として反対する。国家の主権と領土の問題において米国は中国軍の決心や能力を低く見積もるべきでない」と述べて反発し、双方の対立が浮き彫りになりました。
しかし、米国側は中国軍の決心や能力を低く見積もっているわけではなく、本心はその逆です。米国側はまだ「最大の長期的な脅威」という表現にとどめていますが、中国軍が脅威となり得る存在にまで増長したからこそ叩いておく必要があるとの判断でしょう。今後の大きな懸念として、中国とロシアの軍事同盟結成ともなると、アジア・極東地域の勢力分布がかなり変わってきます。
結局、この会議では米国と中国は互いを厳しく批判して歩み寄りは見られず、貿易戦争、ハイテク戦争が激しさを増す中で、安全保障面での軍事戦争への対立発展も改めて意識されてきました。
中国の一帯一路構想は、流血なしで中国が世界の中心に君臨するための政策ですが、これが確立されてしまうと非常に厄介です。
中国を叩いておくなら、早ければ早いほどいい。私fxdondonが米国側の者だったら、そう考えます。