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米国がWTO離脱という最悪シナリオも

米国がWTO離脱という最悪シナリオも

シンガポール時事】中国の王毅外相は2日、シンガポールで記者会見し、米国による対中貿易制裁について「自国の利益追求のために一方的な行動に出ることは世界貿易機関WTO)の原則に反する」と批判した。その上で、「逆に米国の利益を損ねるだけだ」と強調した。

サンケイ
トランプ氏は、大統領選挙の最中からWTO不要論に近い発言を繰り返している。
日本としては、最悪の事態も念頭に入れ、自由貿易を促進する努力を積み重ねるしかない。
今後、日米2国間不均衡の8割を占める自動車の分野で何が起こるか、注視すべきことは言うまでもない。今回の問題は単なる貿易戦争を超え、大国の威信を懸けたハイテク覇権の争いである。アメリカのWTO離脱といった最悪シナリオも想定して、十分な対応が必要である。(竹中 平蔵氏   元大臣)

米国がWTO離脱という事態は、かなりのインパクトがあります。世界の自由貿易が閉鎖的になるという、世界の混乱を招く最悪な展開が予想されると市場は見做すでしょう。
竹中さんが言っているように、トランプはWTOなど必要ないとの主張ですので、お得意のツイッタ-でWTO不要なんてツイ-トしたら、それこそ相場は大荒れになりそうです。特に、株式相場は大きく反応しますよね。
企業は自由貿易によって正常な企業活動ができていたものが、これからは阻害される可能性があるわけですから。
かつての「何とかショック」、例えばリ-マンショックでもいいのですが、別にそれは世界の自由貿易を阻害するような要因ではありませんでした。企業活動にとって、リ-マンが潰れようとも何ら支障はなかったわけですが、このWTOが意味を成さないという事態は、特に輸出入している企業にとっては大問題です。「貿易摩擦」という生易しい表現ではなく、正しく「貿易戦争」という表現になります。
ですから、米国がWTO離脱という「WTOショック」は、計り知れない市場へのインパクトがあります。


世界貿易機関(World Trade Organization 、略称:WTO)は世界が健全に貿易活動を行うことができるよう、諸々の規制をなくして、関税を限りなく低く下げ、地球規模の市場で自由に競争できるようにするということを目的とする機関です。
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