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fxdondon presents 世界の政治・経済・財政を考察し、外国為替相場を読み解きましょう

英国ポンドの通貨価値減価は進む

通貨戦争と言えば、ジョージ・ソロス氏のイングランド銀行との対決が思い出されます。1992年9月16日、英国政府による為替介入に対抗して英国通貨ポンドへの空売りを仕掛け、ポンド安により15億ドルの巨利を得るのに成功した。以後、ジョージ・ソロス氏は「イングランド銀行を潰した男」としてその名を世界に轟かせたものです。
イングランド銀行の敗因は、英国政府がイングランド銀行を使って、実勢の価値よりもポンドが高くなるように買い支えていたことにあります。
その英国ですが、EU離脱ブレグジット)が騒がれています。英国にとってメリット・デメリットがあるのでしょうが、個人的には英国が単独フライトして成功を勝ち取るとは思えません。
英国は米国同様、巨額の双子の赤字(経常赤字、財政赤字)国です。国家として双子の赤字を持続継続していくには、抽象的な表現になりますが、国力、信用力があって成り立ちます。EU離脱後(ブレグジット)の英国にそれが満たせるかと考えた場合、個人的には非常に懐疑的です。
先のソロス氏ではありませんが、個人的にポンドの価値は現在でも過大であると思っています。現在、USドルの価値は、米国の国力、信用力を背景にして減価も緩やかなものとなっていますが、購買力平価から観てもGBポンドはUSドル以上に通貨価値減価が進むものと観ています。為替レ-トで言えば、GBP/USDが1.3から1.0(等価)へと向かって不思議ではないと思っています。

☆英国のインフレ率推移
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☆英国・米国・日本のインフレ比較

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☆ポンド/ドル レ-ト推移

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