fxdondon’s blog

fxdondon presents 世界の政治・経済・財政を考察し、外国為替相場を読み解きましょう

対中ODAの円借款 今のところ中国からの返済に延滞はなし

中国メディアの参考消息が、日本メディアの報道を引用し、日本の対中円借款が完了したと伝えた。
日本政府が中国向けの政府開発援助(ODA)として続けてきた円借款の貸し付けが2017年9月に完了した。累計3兆円を超える有償資金援助は、その歴史的役割を終えた。2007年以降は新たな円借款は行われていなかったが、既存の事業については貸し付けが続いていた。
円借款は、中国の改革・開放政策を支援するために1979年から始まり、これまで367件の事業に3兆3650億円の円借款が実施され、基礎インフラ事業などに幅広く利用された。しかし、中国の経済発展や軍事力増強などのため、日本国内で対中援助の見直し論が高まり、円借款は2000年の2000億円をピークに減少していた。
JICA中国事務所の中里太治所長は、「中国からの最近の1年当たりの元本返済は約1000億円に上り、元本、利息とも延滞はなく優等生だ」と指摘。「中国を長期的に支え、企業、政府、大学の交流機会を提供した」と、円借款の意義を強調したという。