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英欧スワップ協定

ロイター
欧州中央銀行(ECB)とイングランド銀行(英中銀)は5日、通貨危機の際に自国通貨を融通し合う通貨スワップ協定を始動させたと発表した。今月末に予定する英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)への準備を強化する。
協定に基づき、英中銀は週単位で国内銀行にユーロを融通し、ECBはユーロと引き換えにポンドを英中銀から受け取る。
ECBは声明で「(通貨スワップ制度の)始動は、流動性の供給にさらなる柔軟性を持たせ、家計や企業のために市場の機能を支援するための英中銀の慎重かつ予防的措置にあたる」とした上で、「この合意の一環で、ユーロシステムは必要となればユーロ圏の銀行にポンドを融通する用意がある」と述べた。

イングランド銀行(英中央銀行)は、英国が合意なく欧州連合(EU)を離脱(ブレグジット)した場合、英国の金融システムは対応する準備ができているものの、EUの家計や企業は混乱に陥る可能性があると指摘した。
英中銀は、英国は、離脱期日までに離脱協定をまとめられなかった場合も自国の借り手がEUの金融機関にアクセス可能と保証しているが、他のEU諸国は無秩序離脱への準備が進んでいないと指摘。
英中銀によると、EU側では、ローン金利の上昇などが起きる可能性がある。また、英国の銀行や取引所がブレグジットに備えてフランクフルトやアムステルダムなどの都市に新設した拠点と取引する準備もできておらず、そうした拠点を利用するための手続きを完了したEUの大口顧客は10─20%にとどまるという。
英中銀は、国内銀行のユーロ調達を万全とするため、来週から毎週、ユーロ供給入札を実施することを明らかにした。