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英国の苦悩

英、離脱移行期間延長を正式否定へ

ブルームバーグ): ゴーブ英内閣府担当相(国務相)は12日の欧州連合(EU)当局者との協議で、EU離脱後の移行期間を年末の期限より先に延長する可能性を正式に否定する見通しだ。  
英政府の声明によれば、各週ごとの通商交渉ラウンドを29日に開始し、7月27日に始まる週まで計5回継続する。政府報道官は声明で、「今回の新たなプロセスは、正式交渉ラウンドと、より小規模なグループ協議の組み合わせになる。公衆衛生指針がこれを可能にするという前提で、ロンドンとブリュッセルで開催する」と説明した。
英・EUの4回目の通商交渉ラウンドは先週、膠着状態を打開できずに終了。来週の首脳会談は、政治指導者らにプロセスを勢い付ける用意があることをうかがわせる。ジョンソン首相は、受け入れ可能な合意が得られる見通しが明らかでなければ6月に交渉のテーブルを立つと先に警告していた。
EU側は、いかなる合意も漁業権と公正な競争、紛争処理をカバーする条項を含むことが前提だと主張している。
関係者が匿名を条件に語ったところでは、英、EUが新たな通商協定で合意するかどうかにかかわらず、英政府は移行期間終了後の2021年1月からEUとの国境に検査を軽度にとどめる暫定的な税関制度を導入する計画だ。新型コロナウイルス感染拡大に苦しむ企業の負担が増すことを避ける狙いがある。
英国の4月の国内総生産(GDP)は前月比20.4%減少し、記録的なマイナス成長となった。新型コロナウイルス感染拡大抑制のためのロックダウン(都市封鎖)が、企業と勤労者に深刻な影響を与えた。


日経新聞
【ロンドン=篠崎健太】英国の政府統計局が12日発表した4月の英国内総生産GDP)は、物価変動を除く季節調整済みの実質で前月比20.4%減だった。新型コロナウイルス対策として3月下旬に始まった外出制限で経済活動が全土で停止したため、統計を遡れる1997年以降で最大の落ち込みを記録した。
英国は月次でGDPを公表している。減少率は3月の5.8%から急拡大し、市場予想の「18%程度」を上回る悪化だった。新型コロナの感染拡大が深刻化する以前の2月と比べると25.1%縮み、2002年7月以来17年9カ月ぶりの水準に落ち込んだ。2~4月期でみると、前の3カ月と比べ10.4%減だった。
4月のGDPの内訳をみると、全体の8割を占めるサービス業が前月比19.0%減だった。製造業は24.3%、建設は40.1%それぞれ落ち込んだ。主な項目別で最も悪化したのは「宿泊・サービス業」で、88.1%の減少を記録した。
感染「第2波」への懸念もくすぶるなか、景気回復の道のりは不透明だ。