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次元の違う危機は、サプライズがいつ起きても不思議ではない

次元の違う今回の危機。健康危機、ウィルス危機など呼び方もいろいろありますが、「サラリ-マン危機」とも呼ばれそうです。

 

米国は、新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるため、26日までに半数以上の州が、一部の業種を除いて、すべての労働者の出勤を禁じる措置に踏み切り、こうした措置を実施する州はさらに増える予定です。
26日の時点で半数以上の27の州と首都ワシントンが、警察や医療従事者など一部の業種を除いて、すべての労働者の出勤を禁じる措置に踏み切り、28日までに、さらに3つの州が実施する予定です。
要は、普通のサラリ-マンは全員出勤禁止なわけです。そりゃ、企業は当然クビ切りしますよね。企業は収入が無くなるわけですから、給料だけを払っていては潰れてしまいます。
これと同じような事が日本でも起き始めた時、一気に円高が進むのではないかと観ています。企業の財務部門は出勤停止になる前に、カネのケジメをつけようとするでしょうから。
ざっくり言って、米国は世界最大の債務国ですから、おカネを支払う側です。「ごめん、ごめん。出勤停止でおカネを支払うことができないよ」と言い逃れできます。
一方、日本は世界最大の債権国です。債権を回収する側にとって、債務国側の上記理由はミエミエ。ならば、出勤停止になる前に、回収できる債権はしっかり現金回収しておこうと動く。
そこまではまだいいとして、下手するとカネの流れが一時的に途切れる可能性があります。入金をアテにして出金を行うような自転車操業企業は、計画した入金がないと資金ショ-トで潰れます。銀行との当座貸し越し契約などで融資枠のある企業なら問題ないでしょうが、中小企業には不安があります。
次元の違う危機というのは、サプライズがいつ起きても不思議ではありません。