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ドイツはリセッション入りかどうか

ブル-ムバ-グ
ドイツ経済は7-9月(第3四半期)に製造業の不振が深刻化し、恐らく景気後退に陥ったと、ドイツ経済研究所(DIW)が予測した。
DIWは7-9月のドイツ経済が前期比で0.2%縮小したと見込む。4-6月は0.1%減だった。DIWが月次で調査する経済活動指数は9月に89ポイントで前月から変わらず、4-6月に続いてマイナス成長に陥ることが示唆されたという。
ドイツ連邦統計局は7-9月国内総生産(GDP)速報値を11月14日に発表する予定。ブルームバーグが今月調査したエコノミストの予想中央値はゼロ成長となっている。

 

市場では、ドイツ経済のリセッション入りをまだ織り込んでいないようです。
確かに、ドイツ製造業は光明なき苦境に陥っているものの、消費関連はそこまで落ち込んではいない。

ドイツGDP成長率

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ドイツ設備稼動率

 

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ざっくり、設備稼働率でドイツGDPの強弱がわかります。

個人的には、稼働率82%あたりがマイナス成長(景気後退)の分岐点ではなかろうかと観ています。

しかし、貿易収支は今までのところ意外にも強い。

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GDPは、民需+政府支出+貿易収支の総額ですから、貿易黒字は加算、貿易赤字は減算されます。その意味で、貿易黒字はGDPを押し上げます。

そのため、左右するのは民需、消費かも知れません。

この9月の個人消費が横ばいなのか、低迷なのか、そのへんにかかっていそうに思えます。個人消費で大きな買い物といえば自動車ですが、ドイツに限らず欧州では自動車販売不振に見舞われており、ドイツ経済のリセッション入りが濃厚だと個人的には推測しています。