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景気・信用サイクルの終盤に抱える問題点

ブル-ムバ-グ
●保険各社のポートフォリオ、信用の質が金融危機以降に低下
●「A」格付け債の保有比率が低下、「BBB」は上昇
米国の生命保険各社は金融危機以降にローン担保証券(CLO)を積み増してきた。こうしたCLOが次のリセッション(景気後退)において問題となる可能性があると、格付け会社フィッチ・レーティングスは指摘した。
保険会社のポートフォリオは2007年以降、リスク度合いが一段と高まっていると、フィッチは21日公表のリポートで記述。社債の格下げに加え、高格付けの債券が少なくなったことや、低金利への対応として投資家が高い利回りを求めたことが背景にあるという。大半の保険会社は緩やかな景気減速に対処するのに十分な緩衝を備えているが、さらに深刻な不況となれば、信用格付けの引き下げにつながりかねないと、フィッチは分析した。
フィッチは同リポートで、「CLOへの投資は過去数年に著しく増えており、信用サイクルの終盤に投資家のプロテクションが弱まる場合、重大なリスクをもたらす可能性がある」と指摘した。
フィッチによると、保険各社の投資ポートフォリオのうち、格付け「A」以上の債券が占める割合は2018年第3四半期(7-9月)に61%。07年末の69%から低下した。一方、格付け「BBB」債券の保有比率は同期間に25%から34%に上昇した。

上記ローン担保証券(CLO)の他、前にも記事にしたレバレジッド・ローン市場1.3兆ドル、ジャンク債市場1.2兆ドル、さらにジャンク債の一つ上の投資適格級の社債市場3兆ドルのうち、今年は7800億ドルの償還を迎えるという。
金融機関のバランスシ-トは健全、現在はそう観える。
しかし、現在の正常債権(資産)が将来も正常であるとは言えない。正常債権が灰色債権へ、そして不良債権へと評価するのは市場が出す答えがすべてです。