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生保損保の機関投資家の18年下期資金運用計画

生命保険大手4グループの2018年9月中間連結決算で、売上高に相当する保険料等収入は、外貨建て商品の販売が好調だったことなどにより3グループで増収となった。本業のもうけを示す基礎利益は、円安で海外の債券利息や株式配当金収入が増加するなどしたため、4グループとも増益を確保した。
生保各社は18年上期に運用の軸を円債から外債へシフトさせたが、18年下期の運用計画では各社違いを見せてきた。

損害保険ジャパン日本興亜は、2018年度下期の一般勘定の運用計画で、ヘッジ外債を500億円程度売却する方針を示すとともに、海外のクレジット物については当面は新規投資を見合わせる方針を明らかにした。19年以降の円高転換の可能性に備え、外貨建て投資のエクスポージャーを圧縮し、その分を金利水準の上昇した国内の超長期債や国内融資等に資金を振り分けていくという。

富国生命保険の2018年度下期の一般勘定の運用方針で、円建て超長期債投資を行う。金利水準はまだ低いものの、持続的な円高進行などで外債への投資が難しくなるような場合に、消去法的に資金を円債にシフトする。

住友生命保険は、2018年度下期の一般勘定運用計画で、国内債券を増加させる計画を示した。金利上昇局面で円建て超長期債への入れ替えを積み増す方針。為替ヘッジ付き外債は、ヘッジコストの高いドル以外へ振り向ける。

日本生命保険は、2018年度下期の一般勘定運用計画で、オープン外債や外国株を増加させる方針を示した。新規資金は6000億円の予定。ただ、新規資金6000億円の一部を日本国債に投資する予定。

第一生命保険は、2018年度下期の一般勘定資産運用計画について、ヘッジ外債からオープン外債への資金シフトがメインシナリオになるとの見解を示した。

大同生命保険は、2018年度下期の一般勘定資産の運用計画について、国内債券の残高を横ばいとする一方で、内外の株式や、為替ヘッジ付きの米国社債を中心に運用する。

まだ今のところ、ジャパンマネ-が外債から大きく逃避する動きは無さそうです。外貨建て商品の販売が好調だったということは、それを買った日本国民が増えたということですね。お気の毒に・・・。
生保は「19年以降の円高転換の可能性に備え」とか「持続的な円高進行なら」と、各社が想定する円高と判断する時点で、外債を売却して円債に逃げ込む考えのようです。
まぁ、この動きは過去取ってきた行動と変わらない。円相場の流れを能動的に創るのではなく、受動的に流れを加速させる、いわば円相場の「ポンプ役」が日本の機関投資家のジャパンマネ-。「寄らば大樹の陰」「長いものには巻かれろ」ってな感じですかね。