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クレジット市場の亀裂広がる

ブルームバーグ
クレジット市場に入った亀裂が、広がっている。米企業の上にのしかかる巨額債務の重さを、投資家は恐れ始めた。
圧力は先月に高まり始め、先週爆発した。投資適格債のスプレッドとジャンク(投機的格付け)債のプレミアムが2年近くで最も大きく拡大し、レバレッジドローンの価格は2016年以来の水準に落ち込んだ。
BMOグローバル・アセット・マネジメントのポートフォリオマネジャー、スコット・キンボール氏は「年末まではかなりひどい市場になるだろう。転換点となると考えられるポイントが今から年末までの間にはない」と話した。
ゼネラル・エレクトリック(GE)の苦境が市場の不安に拍車をかけた。金利上昇に加え成長鈍化の可能性がある中で、巨額債務に起因する問題は社債市場全体に広がる恐れがあると投資家は不安を抱いている。
高格付け社債のデフォルト(債務不履行)に備える保証料の指標であるCDX投資適格指数は先週、3月以降で最大の上昇となり、16年11月以来の高水準に達している。


「米企業の上にのしかかる巨額債務の重さ」と記事にはあるが、それ以上に中国企業の方が問題ですがね。
これまで低金利をいいことに、社債やローンを増やし、好景気下では資金調達金利を上回る利潤により、何ら問題はなかった。
しかし、思わぬ落とし穴が米中貿易戦争、先進国による対中制裁だった。
中国経済が失速し始めて、世界的好景気の歯車が回らなくなってしまった。もうこうなっては、対処のしようがない。
前回の金融危機を思い起こせばわかるが、いったん噛み合わなくなった歯車を元に戻すことはできない。例えるなら、歯車自体がすり減ってしまったと思えばいいでしょう。歯車がズレたのではなく、歯車がすり減ってしまったら、もう修復不能です。
かつての金融危機でも、幾度も金融システムを修復しようと試みたが、その修復策が余計に歯車をすり減らすことになり、歯車自体が粉々に壊れた。
今現在、歯車がズレて、歯車が軽い磨耗を起こしている状況かと思います。米国が貿易戦争を止め、対中制裁を解除すれば、もしかしたらニーマルショックのような危機には至らないかもしれません。しかし、米国主導による対中制裁は続くでしょう。中国が崩れ去るまで。