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金融中枢がロンドンを離れる

欧州金融機能はロンドンからフランクフルトなど欧州本土へ徐々にシフトが進められています。だからと言ってロンドンがモヌケの殻になるわけではありませんが、ロンドン(英国)での金融サ-ビスの活動は従来より制約されますので、欧州の金融中枢がロンドンである必要性はなくなります。
一方で、EUの厳しい規制から解放され、独自の金融サ-ビスにより世界のマネ-を招き入れるとの考えも一部あるようですが、具体的な手段とか内容を目にしたことはありません。あくまで期待だけでしょう。
ニュ-スでよく「ロンドン外為市場では、現在1ドル●●円で取引されています」なんてことを聞いたりしていましたが、今後は「フランクフルト外為市場では、現在1ドル・・・」という具合になったり、ロンドン銀行間取引金利LIBOR)という英国ロンドン市場における資金取引の銀行間平均貸し手金利の基準金利が、フランクフルト銀行間取引金利(FIBOR)に基準が変わるのかも知れません。
しかし、意外にもイタリア・ミラノに欧州国債取引を移す計画があるようです。

ロイター
英ロンドン証券取引所(LSE)は、来年3月に予定される英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)前に、国債の電子取引プラットフォーム「MTSキャッシュ」の欧州国債取引をロンドンからイタリアのミラノに移す計画を明らかにした。MTSキャッシュの1日平均の取引額は134億ユーロ(153億1000万ドル)に上る。このうち2割前後をミラノに移転し、英国債の取引はロンドンに残す。
ロンドンはユーロ建て証券の取引・決済の主要拠点だが、EUと欧州中央銀行(ECB)はブレグジットが控えていることから、ユーロ建て証券市場をユーロ圏に移して直接の監督下に置くことを目指している。
ユーロ圏に移行させれば、英国が合意を成立させることなくEUを離脱しても、国境を越えた取引が継続できる。
事情に詳しい関係筋によると、欧州国債取引のミラノへの移転は来年3月1日に予定されている。MTSのトップは最近、顧客に書簡を送り、移転やブレグジットが市場の機能に影響を及ぼすことはないと説明した。