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世界経済、2019年は一斉減速のリスク-同時性復活も今度は下向き

ブルームバーグ
世界の主要経済大国は同時に成長を加速させながら2018年をスタートしたが、19年は同時に減速しながらの年明けになるリスクがある。
このシフトを主導するのは09年以降最悪の経済成長を記録した中国で、米国との貿易戦争で和解できなければ状況は悪化する恐れがある。影響はすでにアジア全体の製造業景況感に波及し、台湾やタイ、マレーシアは縮小の領域に陥りつつある。
ユーロ圏も勢いを失い、7-9月(第3四半期)の経済成長ペースは前四半期の半分に減速。イタリアとドイツの低迷が影響した。同時にインフレは加速しており、金融緩和の解除を約束している欧州中央銀行(ECB)にとって来年は複雑な環境が待ち受ける。
問題は米国がこうした逆風に耐え、世界経済の安定に貢献できるかどうかだ。それが可能だとの期待を労働市場のタイト化は後押しするものの、保護主義金利上昇、減税効果の希薄化を背景に来年はやや減速するとの見方がエコノミストの間では大半を占める。
パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)のグローバル経済アドバイザー、ヨアヒム・フェルズ氏は「同時性が恐らく復活するだろうという見方がある」と指摘。「しかし今回は下向きの動きでの同時性だ」と続けた。

来年の世界経済を展望すると、金融環境のタイト化が響き、成長は幾分軟化する。ジャン・ハッチウス氏らゴールドマン・サックス・グループのエコノミストらがこのように予想した。
各国政府が財政出動で米国に追随し、財政政策が成長の主要な支援要因となるとの見通しも示した。
「2019年も財政政策が18年と同様に世界の経済成長に貢献すると想定されるが、内訳は米国中心からより広く分布したものに変わるだろう」とエコノミストらは予想した。
来年の成長軌道を絶対的なベースで予想するのは難しいとした上で、「当社の分析は19年の成長が18年より幾分軟調になることを示唆している」と説明した。