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「弱いドル」の時代が近い? ウソウソ

コラム:G7の亀裂とSCOの台頭、行き着く先はドル不安か
斉藤洋二 ネクスト経済研究所代表

(ロイタ-) 6月8―9日にカナダのシャルルボワで開催された主要7カ国(G7)首脳会議は、「アメリカ・ファースト(米国第一)」を掲げるトランプ米大統領に翻弄されたまま幕を閉じ、前身のG5初会合から45年を経たG7の使命の終わりを感じさせるものとなった。
ただでさえ、G7(米国、日本、ドイツ、英国、フランス、イタリア、カナダ)の経済力は衰えを隠せずにいる。国際通貨基金IMF)のデータを追うと、名目国内総生産(GDP)で見た世界経済に占めるG7のシェアは1980年代後半には60%台後半あったが、現在は50%を切っている(2018年見通しで約45%)。
戦後70余年米国が主導したブレトン・ウッズ体制そしてそれに続くG7による国際協調体制が終わりを迎えようとしている可能性は否定できない。
すでにBRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)などの言葉で21世紀に入って以来、米国一極体制の終わりの始まりが語られてきたが、ここにきてトランプ政権が米国の内向き化を加速させているだけにその終えんがまた一歩近づいたと言えそうだ。
その結果、これまで米国主導の世界秩序において機能してきたドル基軸通貨体制(およびそれに頼り切ってきた国際金融秩序)も、激震に見舞われる局面が増えるのではないだろうか。
財政収支と経常収支の「双子の赤字」が常態化する米国が、外交面において一層の威信低下を招けば、将来的にドル不信を招きかねないのは自明の理だ。ここ数カ月、ドルは急反発したが、トランプ政権の意図とは無関係に「弱いドル」の時代が近い将来到来する可能性は高いように思われる。


BRICsが米国一極体制の終わりを告げる?「米国一極体制の終わりの始まりが語られてきた」のは確かだが、「終わりの終わり」が何十年経っても観えてこない。
一言でいえば、中国の期待倒れに尽きる。経済規模だけ大きくなり、政治経済財政の質の向上が伴わない「二流国」である中国の存在は変わらない。
中国は自前の技術革新もなく、西側諸国の先進先端技術を買いあさった。盗む、パクる、が中国の成長の基本にあり、タダで盗めなければカネで買う、卑しき国であり続ける。
今、トランプが仕掛けている対中貿易制裁は「貿易戦争」です。米国にも痛みを伴うことは承知の上で、中国潰しを実践している。中国に対して、盗む、パクることを許さず、カネで買うことすら許さない徹底したものになっている。選挙公約の実行もそうだが、「やる時はやる男」、老兵トランプの戦略は後々成果が収められると個人的には推察しています。
何が成果なのか?その成果とは、中国を叩き潰すことが米国の国益につながるということでしょう。
中国はトランプの戦線布告に対し、中国が対抗策報復策によって米国が先にギブアップすると考えている。しかし、トランプ同様、個人的にも米国の勝算が高いと観ています。
当初トランプの強硬姿勢は「はったり」と思われていたが、これは正しく戦争であり、自国の痛みは後の国益を生む、その信念は揺るがないものとなっています。
米国民の中にはその信念がわからない人もおりトランプへの批判が治まらないが、中国を叩けば、上記の記事にある世界経済に占めるG7のシェアは低下から上昇へ転じることになる。
そして、トランプが行う中国バブル経済崩壊へのアシストによって、「弱いドル」「ドル基軸通貨体制の衰退」など一掃されるでしょう。
世間一般では、中国は膨大な貿易黒字を積み重ね、日本、ドイツに次ぐ純債権国とされているが、米国ではそう観ていません。中国は東南アジアやアフリカ、中東、中央アジアで獲得した外貨を浪費してきた。表向きの数字としては膨大な対外資産があることになっているが、実際には対外債務が対外資産を上回る「純債務国」であると睨んでいるようです。日本やドイツのような先進国においては債権債務の事実の透明性は高いが、中国については透明性がないと言っても過言ではない。
目先、ブレグジットによる英国経済悪化、米国のバブル経済の循環的崩壊に注目されるが、まだ一度もハジけたことのない中国バブル経済の崩壊こそ、人類誕生以来の最大の惨事になるのでしょう。日本や米国は民間レベルでのバブル経済膨張でしたが、中国では官民あげてのバブル経済膨張ですので、その崩壊ぶりは国家レベルでの崩壊になります。
個人的な観方ですが、トランプが今、大きく膨らんだ中国の風船を針でチクチク刺していますが、その風船がゴム風船なら一気にハジけるのですが、中国の風船は紙風船のようなものなのです。ですから、空気は抜けても、表向きは膨らんでいるかのように観えるのです。いい例えでしょ(笑)

1990年代 日本バブル経済の膨張から崩壊、アジア通貨危機
2000年代 米国バブル経済の膨張から崩壊、世界的金融バブル崩壊
2010年代 米国バブル経済の崩壊から再び膨張、中国バブル経済のソフトランディング
2020年代 中国バブル経済のハ-ドランディング、崩壊