ユーロ独歩安
ブルームバーグ
12日のニューヨーク外国為替市場ではユーロが下落。対ドルで2017年以来の安値を付け、対スイス・フランでは16年以来の安値水準に下げた。ユーロ圏の景気減速を示す指標がユーロの売り材料となった。新型コロナウイルスが封じ込められるとの楽観からリスク選好が再び強まり、米株式相場が最高値を更新。ドルと資源国通貨への買いが広がった。
昨年12月のユーロ圏鉱工業生産指数は約4年ぶりの大幅低下となり、市場は欧州中央銀行(ECB)の利下げ確率上昇を織り込んだ
マネックス・ヨーロッパの外為アナリスト、サイモン・ハーベイ氏は「追加緩和の見通しが強まっている。リスク環境の緩和も加わり、ユーロは苦戦しつつあるようだ」と指摘した
メルケル独首相の後継問題に関する不透明感も最近のユーロ売り材料
主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.1%上昇。対ユーロでの上げは、主要10通貨の中でドルが最も顕著だった
ニュージーランド・ドルや豪ドル、カナダ・ドル、ノルウェー・クローネなどリスクに敏感な通貨が主要10通貨の中で堅調だった
ドルは対円で0.3%高の1ドル=110円08銭。米2年債利回りの上昇に伴って高くなった