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ジョンソン首相 独断によるEU強硬離脱もあり?

英国のジョンソン首相は2日、懸案となっていた北アイルランドと隣接するEU加盟国、アイルランドとの国境管理を巡り新たな提案を行った。EUに宛てた提案には英国全体はEUの関税同盟から脱退するものの北アイルランドについては地元の意向を踏まえたうえで、一定期間はEUの農作物や工業製品のルールに従い厳格な税関審査なしにアイルランド側と取り引きできることなどが盛り込まれている。
この提案についてEUのユンケル委員長は「根本的な解決にはつながらない」とはね退けた。

ならばとジョンソンさん、EUへの提案や要請は法的義務としながら行ったものの、離脱日延伸は法的義務ではないとの姿勢。

ブル-ムバ-グ
ジョンソン英首相は6日、英大衆紙サンへの寄稿で、英国の欧州連合(EU)離脱を必要なら合意なしで31日の期限通りに断行する考えを強調した。2日前には、EUとの合意が成立しない場合、離脱延期を要請する書簡送付を強いる法律に従うと、首相が約束していたのが明らかになったばかり。
ジョンソン首相は先週提案した路線に沿った新たな離脱案でEUに新たな合意をまとめる交渉に応じるよう説得を図っている。同案では英領北アイルランドについて、4年ごとに政治的指導者が合意する限り、アイルランド共和国と規制上整合させることを想定している。しかし、EUはこれまでのところ反発している。


英議会上下両院で可決されたEUからの離脱期限(10月31日)を延期するための法律は、EUとの離脱交渉が10月19日までにまとまらない場合、ジョンソン首相はEUに対し、来年1月末までの期限延期を要請しなければならなくなるもの。
あくまで「要請」することが義務である以上、期限延期について要請はする。しかし、「英国としては国境管理の提案はこれ以上変えることはない。それでも、EUは離脱日を延期してくれますかな?」と、こんなニュアンスでも「要請」の義務を果たすことになる。
EUとしたら、「だったら無為に時間を引き延ばすのは無駄なので、離脱日延期は認めない」となるハズ。
ジョンソン首相としては、「しめしめ」とほくそ笑む?

 

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