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ユーロは底打ち?

ラガルドECBでユーロは底打ち?【フィスコ・コラム】

ユーロの下落トレンドに歯止めがかかりません。
域内経済の減速が顕著になり、欧州中央銀行(ECB)による一段の金融緩和への思惑が背景にあるためです。
11月に就任するラガルド新総裁は早くもハト派姿勢を鮮明にしていますが、ユーロ売りはなお続くでしょうか。
ユーロ・ドルは今年6月下旬に1.14ドル台に浮上した後、ほぼ一貫して値を下げています。
9月12日に開かれたECB理事会では、政策金利の引き下げと資産買い入れ再開、フォワドガイダンス変更など、一段の金融緩和に踏み切りました。
量的緩和の反対意見が目立ったため、想定よりもタカ派寄りとの見方からユーロは買われる場面もありました。
足元の消費者物価指数(CPI)は前年比+0.9%と、目標である2%の半分にも満たない状況が続いている。
ECB総裁の交代をきっかけに、通貨として再び魅力を高めることができるでしょうか。
政治家出身のラガルド氏には金融政策と財政政策との融合が期待され、ECBがそうした方向に進むならユーロは大底を打つ可能性もあります。(吉池 威)

 

ここでのユ-ロは対米ドルでの話。
こういう記事が出ると、ユーロがすべての通貨に対して上昇するような錯覚に陥りやすいのでご注意。
EUR/USDでユ-ロが「大底」を打つのがいつなのかに触れられていませんのでよくわかりませんが、私fxdondonの観方では早くても来年2020年かと。来年まで、ユ-ロは売り目線です。
理由として、まずユ-ロ圏経済。中国や米国の消費に依存するドイツやフランスにとって、今後ますます厳しい状況に追い込まれる。ましてや、トランプが主に航空機に関して対欧関税をかけることになったが、いずれ自動車にも及ぶのではないかと観ます。フォルクスワ-ゲン、ダイムラ-、アウディBMW、そしてルノ-、プジョ-など、基幹産業にダメ-ジが及ぶと、もはや救いようがない。
そして、世の中不況が強まると、高級ブランド品が売れなくなる。欧州の高級ブランド品メ-カ-にとっても逆風になる。
そして、欧州の政治問題。EU加盟28か国のうち、21か国の政権はすべて連立政権である。単独政党で過半数を満たさない国が多い。例えば、ドイツ(3政党による連立)、フランス(3政党)、イタリア(2政党)、ハンガリー(2政党)、ベルギー(3政党)、デンマーク(3政党)、フィンランド(5政党)、オランダ(4政党)、ポーランド(3政党)、スウェーデン(2政党)など。
中国のような一党独裁も問題だが、ばらけた政党の連立政権もいろいろ問題がある。政策をまとめるのも大変で、結局大した改革も行われないでズルズル進む可能性が高いと観ます。
結論では、EUR/USDで無理に勝負する必要はないと思います。積極的に手を出すような通貨ペアとは思えません。ナンピン程度でいいのかと。やはり、EUR/JPYでユ-ロ売り円買いの方が安心できますね。