fxdondon’s blog

fxdondon presents 世界の政治・経済・財政を考察し、外国為替相場を読み解きましょう

主要国の金融政策

主要国中央銀行 政策金利 次回金融会合日
BOJ  -0.10%  2019年04月25日
FED  2.50%  2019年05月01日
ECB  0.00%  2019年06月06日
BOE  0.75%  2019年05月02日
SNB  -0.75%  2019年06月13日
RBA  1.50%  2019年05月07日
BOC  1.75%  2019年04月24日
RBNZ 1.75%  2019年05月08日
 
日米英欧については、金利改定はないでしょう。
注目は、オ-ストラリア、ニュ-ジ-ランド、カナダです。
日程で言えば、まずはカナダ。
加中銀の金融政策に関しては、3月6日の声明で、カナダ中銀が追加利上げに関して「不確実性が高まっている」と発表され、次の一手を「利下げ」とみる向きが「利上げ」とみる向きを逆転。当面の利上げを織り込もうとする動きは消えました。
消費者物価指数(CPI)も前年比で低下の兆しが見られているなかで、市場の見方は急速に弱気に傾いている。
カナダの次回金融会合では、政策金利の据え置きが予想されるが、中銀からの声明で次の一手が「しばらく据置」なのか「利下げもあり得る」と発表されるかで、カナダドルは大きく動きそうです。
オ-ストラリアはすでに利下げ観測が織り込まれていますが、こちらは逆に「利下げ」から「しばらく据置」に変わろうとしているようです。豪雇用環境は良好で、中国経済も底打ちしたような市場の読みです。さすがに利上げ観測の浮上には期待できませんが、金融政策が中立に戻るだけでも豪ドルはある程度持ち直すものと観ています。
ニュ-ジ-ランドは最近記事を採りあげてきましたが、個人的には利下げが避けられないように思えます。ただ、早急に利下げが必要かという点では、観方が分かれているようです。次回5月8日に利下げを見込む筋と、しばらく金利は据え置かれると見込む筋がいるようで、完全に利下げが織り込まれていない現状、5月8日に利下げが発表されるとキウイは急落するでしょう。
AUD/NZDのレ-ト推移からも明らかですが、今までAUDは利下げ、NZDは中立から利上げというスタンスでしたが、最近ではAUDは中立、NZDは中立から利下げというようなスタンスに変わってきました。
ニュ-ジ-ランド経済は、ここ1~2ヶ月で状況が悪化しています。
4月1日、ニュージーランドのアーダーン首相は、北京を訪問し、李克強首相、習近平総書記と会談した。ニュージーランドと中国との関係は悪化している。ニュージーランドと中国との関係が悪化した原因の1つは、ニュージーランドが、米国と機密情報を共有する「ファイブ・アイズ」と呼ばれる5か国(米英加豪NZ)のメンバーであり、米国が安全保障上の理由から、中国の大手通信機器メーカ―である華為技術(ファーウェイ)の製品を使用しないことに同調していることである。
それに対して、中国はニュージーランドへの報復として、中国当局ニュージーランド渡航先から排除するよう指導に乗り出しました。これにより、ニュージーランドの観光収入は減少した。中国はニュージーランドの最大の輸出先でもあり、ニュージーランドとしても中国との関係改善は重要課題であるが、しばらく中国との関係は冷え込むことになります。
中国の外交政策のやり方には一定の戦術があり、小国から攻めて行くということがあります。地域内ないしグループ内で、経済的に困ったり弱っていたりする国にアプローチします。今回も「ファイブ・アイズ」の内、一番小さな国のニュージーランドに嫌がらせをしたり接近したりしているわけです。
その他、ニュージーランド政府は、細菌「マイコプラズマ・ボビス」に感染した牛を殺処分すると発表しました。対象は少なくとも12万8千頭に上る見通しで、今後10年間で8億8600万ニュージーランドドル(約670億円)を投じて感染の根絶を目指す。畜産は同国の基幹産業で、農家への影響が懸念されています。
同国には人口の2倍以上に当たる約1千万頭の牛がおり、そのうちの約3分の2が乳牛で残りが肉牛。乳製品は同国最大の輸出品となっている。