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円、強気派が大合唱-景気警告サインやデフレ顕在化

ブル-ムバ-グ
円は下落しているにもかかわらず、誰もが今後の上昇を確信しているようだ。
シティグループのFX・PAIN・JPY指数は先週、2015年10月以来で最も高くなり、投資家が円のロングポジションを積み上げていることが示された。しかし、円は1月3日の「フラッシュクラッシュ」以降、6%余り下落している。
投資家が円に強気になるのも無理はない。ストラテジストやエコノミスト、ファンドマネジャーらがほぼ全員、円上昇見通しを示しているからだ。クレディ・アグリコルCIBは円買いを勧め、第一生命保険円高を見込んで既にポートフォリオを調整。ゴールドマン・サックス・グループは次の危機で1ドル=60円まで円高が進みかねないとの見方を明らかにした。4日の円相場は112円前後で推移している。  
トランプ米大統領は2日、ドルが強過ぎると発言したが、4日には米国と中国の通商合意が近いとの報道で、むしろリスク資産が値上がりした。
しかし、QICの上級ポートフォリオマネージャー、スチュアート・シモンズ氏は「経済環境やリスクセンチメントを巡る警告サインがもう少し出てくれば、この水準でロングポジションを喜んで増やすだろう」と話す。
三菱UFJ銀行グローバルマーケットリサーチの内田稔チーフアナリストによると、円は、今年に入って低下傾向にある実質利回りに歩調を合わせている。だが、日本で予定通り10月に消費税率を引き上げられれば、インフレ期待が弱まり実質利回りが上昇、円相場を押し上げると同氏は予測。デフレが顕在化し始め、円は今年中にかなり強くなるだろうと述べた。