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中国で社債のデフォルト(債務不履行)が急増

中国で社債のデフォルト(債務不履行)が急増している。不履行総額は2018年に入り、既に年間記録の4分の3を突破した。
中国企業による年初来での公募債の不履行は約165億元(約2770億円)と、既に2016年に記録した年間ベースでの過去最悪の207億元に迫りつつある。中国の格付け会社、大公国際資信評価などによる格下げも記録的ペースで、社債市場をめぐる緊張が一段と強まるのは必至だ。
中誠信国際信用評級で格付け・債券調査部門ゼネラルマネジャーを務めるリ・シ氏は「企業利益が今年悪化しており、景気減速を踏まえれば改善される公算は小さい」と述べた上で、当局によるシャドーバンキング(影の銀行)への厳しい対応が続く限り「借り換えは引き続き難しい」と予想した。
ブルームバーグがまとめたデータによれば、年初来での本土債不履行は少なくとも20件になる。中国人民銀行中央銀行)のデータは、5月末時点で社債残高の0.39%に当たる約663億元が不履行だったことを示している。
大公が今年に入り発表した信用格付け引き下げは13件、格上げは10件で、ブルームバーグのデータによると、格下げ比率は記録的高水準。大公と同業の中誠信や聯合資信評価も同じように格付け結果の傾向を示している。

アジアでロング戦略ファンドとヘッジファンドを20年にわたって運用してきたジョン・フー氏は、資産運用者としてのキャリアで初めて中国株を全て売却した。
シンガポールを拠点とする同氏率いるキングスミードは、アジアに重点を置くヘッジファンドで約6000万ドル(約67億4600万円)を運用するほか、別口座で顧客資産の運用を手掛けている。
中国株は、レバレッジ解消が進んでいる影響で既に困難な状況に陥っている経済に米中貿易摩擦が打撃を与えるとの懸念を背景に時価総額2兆ドル相当が失われ、ここ1週間はさらに下落している。
人民元は2018年4~6月期(第2四半期)に過去14年で最大の下落を示した。(ブルームバーグ )