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英国自動車業界の今年18年上半期の英国内投資が前年同期比で半減

英国自動車製造取引業者協会(SMMT)は26日、自動車業界の今年18年上半期の英国内投資が前年同期から半減したと発表した。英国の欧州連合(EU)離脱を巡る先行き不透明感が、投資決定をためらわせていると指摘し、EU関税同盟からの脱退方針を見直すよう政府に求めている。
独自動車大手BMWは、英政府に対して、今夏の終わりまでにブレグジット後の欧州連合(EU)との通商関係を明確にするよう求めた。欧州航空・防衛最大手エアバスも先に、英国内での生産を停止する可能性を示唆している。
しかし、今夏までというのは到底無理だろう。相手のある通商関係を、あと2ヶ月もない期限で回答することなど不可能に近い。英国のわがままをEUが了承するとは思えない。
当然のことながら、2019年3月のEU離脱が強制執行されてから動き出す企業はマレだ。ましてや、大規模な設備投資を行っている企業は、その移転も大規模なものになるため、のんびりしていることなどできない。
人員整理、工場・店舗跡地の売却など、とても短期間では解決できない。企業の経理財務部門においては、英国内で事業展開をしないのであれば、今までのように通貨ポンドを保有している理由もなくなるため、通貨ユ-ロへの両替を急がなくてはならない。ポンド安ユ-ロ高が進んでから両替すれば、現金の目減りが顕著になる。急ぎたいのも無理はない。
場合によっては、ポンド建て取引だったものをユ-ロ建て取引に、相手先と売買取引契約内容を変更する手続きも必要になる。
ブレグジットとはそのような重要な問題を含んでいるわけで、英国内の産業構造もだいぶ変わってしまいます。英国がEUの一員であったがため、英国を選好した企業も相当あるでしょう。その企業を失望させてしまうのが、ブレグジットなのでしょうね。