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fxdondon presents 世界の政治・経済・財政を考察し、外国為替相場を読み解きましょう

中国の常識  ウソも方便

中国国家統計局は、2018年1~3月期の国内総生産(GDP実質ベース、速報値)が前年同期に比べて6.8%増だったと発表した。17年10~12月期から横ばいで、3四半期連続でまったく同じ成長率になった。
皆が「へぇ、偶然が続くねぇ」と納得すると思うんですかね?よくもまぁ、ヌケヌケとこんないい加減な発表ができますね。
2017年の実質成長率が6.9%増でしたので、それよりも控えめに6.8%増にしてみました、ってなところですかね。「なめとんのか!」って言いたくなりますが、それが中国なんだとあきらめるしかありません。
キンペ-は終身独裁を約束されましたから、18年も安定成長を演出していくもようです。
公共事業の積み増し、不動産バブルの負の清算から、政府や民間の債務の膨張はすごいが、「統制経済に崩壊なし」という理念のもと、その限界、臨界点に到達するまで「ウソも方便」がまかり通る。

さて、80カ国・地域が参加するなど、“期待感”ばかりが先行する中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)。
その実像は一般にはまだ知られていない。AIIBの初代総裁は中国の元財政次官でADB副総裁を歴任した金立群氏。ただ、拠点は北京市内の本部のみで職員数はわずか100人ほどだそうだ。日本なら地銀や信金にも劣る零細ぶり。融資審査など専門業務は外部にアウトソーシング(委託)するというから呆れてしまう。「21世紀型のガバナンスだ」なんて、よくもまぁ言えたもんですね。
麻生太郎財務相がAIIBについて、「急にお金を持った人が急にお金貸しになるって、どれだけノウハウがあるのと。私どもはお手並み拝見と思って見ている」「資金を求めているアジアの国々があるが、金を借りた方もちゃんと計画を立てて返済しねえと、サラ金に取り込まれちゃうみたいな話になったら元も子もありませんよ」などと述べるのも無理はない。
やること成すこと、すべていい加減。そんな中国と付き合うのも大変です。