fxdondon’s blog

fxdondon presents 世界の政治・経済・財政を考察し、外国為替相場を読み解きましょう

セル・イン・メイ ポンド売りの5月

5月のポンド下落も、現在まで緩やかなものとなっています。

GBP/USD

f:id:fxdondon:20200520195901p:plain

GBP/JPY

f:id:fxdondon:20200520195917p:plain

GBP/NZÐ

f:id:fxdondon:20200520195935p:plain

 

英「無秩序離脱」の危機再び、6月交渉が山場に

【ロンドン=中島裕介】欧州連合EU)を離脱した英国とEU自由貿易協定(FTA)など将来関係を巡る交渉が膠着し、経済界に混乱を及ぼす「無秩序な離脱」のリスクが再燃している。6月末までに双方が同意すれば交渉期間が延長できるが、いち早い完全離脱で主権を回復したい英が強く拒否する。新型コロナウイルスの影響が続く中、経済に新たなリスクが加わりかねない。
欧州連合EU)とEUを離脱した英国は15日、今週行われた英・EU自由貿易協定(FTA)などの将来関係を巡る3回目の交渉が平行線に終わったと公表した。1月末の離脱以降、「公正な競争の確保」や「漁業」など主要な争点で双方はほとんど歩み寄れていない。交渉延長の是非は6月末までに判断することになっており、次回の6月初旬の交渉が山場となりそうだ。
英・EU交渉は、激変緩和のために英がEUに残っているように扱われる2020年末までの「移行期間」中に、関税ゼロで貿易できる現状に近いFTAを結べるかどうかが焦点だ。EUのバルニエ首席交渉官は15日の交渉後の記者会見で「難しい議題では何も進展しなかった」と述べ、「英国はもっと現実的になる必要がある」と非難した。英側のフロスト首相顧問も、同日の声明で「EU側が大きくアプローチを変える必要がある」と譲らない考えを強調した。
6月末までに英・EUが合意すれば移行期間は最長2年間延長できるが、英は今回の交渉でもこれを強く否定した。FTAを結べないまま移行期間が終われば、経済界には急に通関手続きや関税が発生する「合意なき離脱」と同じ混乱が及ぶ。
今回も両者は「公正な競争の確保」を主要な問題点として挙げた。EUは関税ゼロなどEU市場へのアクセスで利益を得るには、英が税制や政府補助金などの面でEUルールに合わせるべきだと主張。主権を回復したい英はこれを強く拒否する。15日の交渉でEU側は英が一部の品目で関税ゼロを諦めるなど妥協しても、「公正な競争環境」を求め続けると訴えた。
英側は「他のFTAでは前例がない」とEUの主張を批判する。バルニエ氏はこの点でも、英側が金融規制の調和で一定の担保を求めていることなどを引き合いに、「英国こそ他のFTA以上の要求をしている」と反論した。