fxdondon’s blog

fxdondon presents 世界の政治・経済・財政を考察し、外国為替相場を読み解きましょう

米中の貿易交渉

米中の貿易交渉は第1段階の合意に達し、米国政府は中国の輸入品に上乗せしている関税の一部を引き下げると発表しました。これに対して米国の野党・民主党からは、弱腰だという批判も出るなど賛否が分かれていて、来年の大統領選挙に向け、トランプ大統領の思惑どおりに支持の広がりにつながるか見通しにくい状況です。
米中の貿易交渉は、中国による農産品の購入や知的財産権の保護などの分野で第1段階の合意に達し、トランプ政権は去年3月に中国に対する関税措置を発動して以来初めて、関税の一部を引き下げると発表しました。
ホワイトハウスによれば、来月前半に正式に文書への署名を行う見通しだとしています。
これについて、経済団体の全米商工会議所は13日、声明を発表し「非常に前向きな進展だ。企業や消費者への大きな贈り物だ」と述べ、支持を表明しました。
一方、野党・民主党の上院トップのシューマー院内総務は声明で、「中国との貿易には巨大な不均衡があるのに、大豆の購入という一時的で当てにならない約束をしてしまった」と述べ、トランプ大統領は、中国に対して弱腰だとして厳しく批判しました。
また、トランプ政権による追加関税に反対してきた農業団体「ファーマーズ・フォー・フリー・トレード」は、「貿易戦争が始まって以来、農家はばく大な経済的負担を背負っている。約束は繰り返し実現されていない」というコメントを出して、一時的な農産品の購入ではなく、関税を上乗せし合う貿易戦争を直ちに終わらせるよう求めています。
トランプ大統領は、今回の合意について「中国の市場開放につながる、今までで最大の取り引きだ」と述べ、農家にとって大きな利益になると、成果を強調していますが、来年の大統領選挙に向け、思惑どおりに支持の広がりにつながるか見通しにくい状況です。