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円堅調地合いへ

ロイタ

  • 来週の外為市場では円高リスクが継続することになりそうだ。米中対立の激化懸念がくすぶる中、米感謝祭を控えて取引量が減少したり、持ち高調整が活発となれば、値動きが一段と荒くなる可能性もある。

米下院は20日、中国が香港に高度の自治を保障する「一国二制度」を守っているかを米政府が毎年検証する「香港人権・民主主義法案」を可決、トランプ大統領へ送付した。大統領は法案に拒否権を発動しない限り、日曜日を除いた10日以内に署名することになる。
報道によると大統領は署名する見通しだが、成立すれば中国の猛反発は必至。市場では「来年の選挙を前に、成果を積み上げたい大統領が、その好機を自ら失うようなことをするのかは疑問」(トレーダー)との声が出ている。「サインはするが、その後の発言や具体策で柔和姿勢を打ち出して、米国のペースに誘い込むつもりでは」(外銀)との読みをする参加者もいた。
米中対立への懸念が深まれば、リスク回避的に円は買われやすくなる。最近はニュースが流れた瞬間に相場が大きく反応するが「AIなどの自動売買システムが流れを素早く主導しており、人力でついていくのは難しい」(証券)面もあるという。
多くの参加者が休暇に入るクリスマスまで1カ月強となり、年末をにらんだ動きも目立ち始めそうだ。持ち高調整が入りやすくなることに加え、日本は「機関投資家が外債投資を少しずつ控える」(別の証券)時期を迎える。ファンダメンタルズとは別に、円相場にどういった需給が影響を及ぼすかは注目点だ。