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中国 経常収支赤字国へ

4月8日に公表された国際通貨基金IMF)の春季世界経済見通しによれば、中国の経常収支が2022年には暦年ベースで赤字に転落し、その額も66億ドルになると予想されている。
かつて『世界の工場』と称された中国も、ついに経常収支で赤字となる時期を目前にしています。経常収支黒字の対GDP比では昨年実績でゼロ%台に低下しています。
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ちなみに、元祖『世界の工場』だった日本。日本についても、経常収支が赤字に転落するという予想で満ち溢れていた時期がありました。忘れもしない東日本大震災に見舞われた2011年~2012年にかけてです。
しかし、世界経済の持ち直しにより、日本の経常収支も持ち直しました。今後は、GDPの伸び以上に経常収支の黒字が伸びることが予想されています。
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ここで少し国際収支について。
国際収支は、経常収支、資本収支、外貨準備増減という3つから成り、「経常収支+資本収支+外貨準備増減=0」となります。
「経常収支」は、貿易収支(貿易等)、サービス収支(観光等)、所得収支(配当や金利等)、経常移転収支(海外援助等)の4つから成る外国取引を言います。
「資本収支」は、たとえば日本の場合、外国人が日本の円通貨、株式、債券、不動産などの資産を買った金額から、日本人が外国の外貨、株式、債券、不動産などの資産を買った金額を差し引いたものを言います。
「経常収支」は消費財の取引、「資本収支」は資産の取引です。