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米中間の一時的な金利逆転

米中間の金利逆転
中国の金利が米国より低くなることはめったにない。だが7月と8月にそれが起きた。中国当局が景気を支えようと、緩和的措置を講じ、世界1、2位の経済大国の短期金利が逆転した。
中国の翌日物金利は7月、米フェデラルファンド(FF)金利誘導目標の上限を下回った。この現象は少なくとも2015年以来で、中国が一連の刺激策を打ち出す中で8月に入ってもそうした状況にある。
オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)の曲天石エコノミスト(上海在勤)は、米中の短期金利逆転は大きなリスクをはらむと分析する。中国の資本動向における最近の安定を打ち砕く可能性もあるとみている。
「米中間の金利逆転は、投資家がドル資産の保有を望む一方で、企業は債務を人民元建てで保有したいと考えることを意味し、資本流出につながる」と述べ、「中国人民銀行中央銀行)は比較的短期間ならこうした逆転現象を容認することができるが、資本流出を招くため長期間は無理だ」と指摘した。
ビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリア銀行(BBVA)のアジア担当チーフエコノミスト、夏楽氏は「企業が本土外で借り入れる理由の一つが本土の厳しい規制だ。本土の緩和でオフショアでの借り入れ活動が低下するはずだ。ドル建て借り入れコストの上昇に対しても一段と慎重になるだろう」と語った。(ブルームバーグ

知りませんでした。早速、調べてみました。
中国人民銀行が公表する上海の短期金融市場における銀行間貸出金利(SHIBOR)は数日のみで、今は中国の金利が米国を上回っています。
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この先、米国が利上げを継続し、一方で中国がバブル経済を潰してなるものかと緩和的措置を行うと、再び騒がれることになりそうです。「米中間の金利逆転は、投資家がドル資産の保有を望む一方で、企業は債務を人民元建てで保有したいと考えることを意味し、資本流出につながる」ことが起きると、そりゃ、一大事です。