米国債利回り 史上最低を更新中
米国債の10年債利回りが1%を割り込みました。
しかし、10年債利回りは2019年に入り、徐々に低下していました。1つには米債利回りの優位性から、本邦機関投資家もそうですが米国債を買い続けていました。他方、世界経済の好景気もピ-クアウトすると見込む筋からのリスクヘッジの買いもあったことでしょう。
【米10年債の利回り推移】
記憶に新しいプチショックに、2019年1月3日のフラッシュクラッシュがありました。
その時の米国債利回りと現在を比較してみましょう。
米国債利回り比較
19年1月3日 20年3月4日
1ヶ月 2.412% 1.109%
3ヶ月 2.428% 1.070%
6ヶ月 2.513% 0.827%
1 年 2.602% 0.708%
2 年 2.478% 0.662%
3 年 2.442% 0.678%
5 年 2.468% 0.719%
7 年 2.532% 0.866%
10年 2.633% 0.978%
30年 2.963% 1.604%
まったく比較にならないというか、現在は逆イ-ルド現象が顕著です。
超短期の1ヶ月物利回り1.109%なのに対し、10年物利回りは0.978%です。長短金利の逆転もさることながら、10年債利回りが1%を割っていることが驚きです。
米国財政は年1兆ドルの赤字を出しているので、それだけ米国債を発行してきているわけですが、赤字国債を発行しても発行してもまだ足りないという状況です。
高金利通貨の魅力を失う米ドルですが、米国債の信用によって米ドルの価値は緩やかな減少で済んでいるようです。
米国(FRB)が短期金利をゼロ%に誘導した場合、2年債あたりはマイナス金利へと落ちるのでしょうか。もしかしたら、10年債までも・・・。普通に考えて、金(ゴ-ルド)は高騰するでしょうね。
このような展開ならば、為替相場が動くなと言ってもそれは無理です。今年の為替相場こそ、大きく変動する可能性が高いです。やっと、大きく動き出そうとしています。期待しましょう!