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中国の個人FX取引規模、日本に並ぶか

ロイター
中国で外資系ブローカーが個人向けのオンライン外国為替取引事業を積極的に推進している。政府はこうした取引を締め付ける姿勢を打ち出しているが、同国の個人投資家が外為市場で大きな存在になるという期待が強く、ひるむ様子は見えない。
今のところ中国は中間層が急増しているにもかかわらず、外為取引の規模は小さい。厳しい資本規制や、外為証拠金取引が禁止されていることが背景にある。
しかしそうした制約が設けられていても、中国人は外資系ブローカーが所有・運営するオンライン取引プラットフォームで外為取引を続けており、システムが海外に置かれているという点から、どうやら規制の抜け道になっているもようだ。
先月にはオーストラリアのカーディフ・グローバル・マーケッツが上海で開催したイベントで、同社のオフショア外為取引プラットフォームに中国の「1000都市、1000人」から計100万人の顧客を獲得する計画を発表し、イベントに参加した合弁契約相手の地元ブローカーなどから喝さいを浴びた。
他の外資系企業の熱意もひけを取らず、中国国内でエキシビションや取引スキルに関するレクチャーを開いたり、地元業者とのつながりを求める活動などに余念がない。
そこまで中国に引き付けられるのは、いつか同国の個人外為取引規模が、1990年代以降に「ミセスワタナベ」として有名になった日本に匹敵するようになるのではないかと見込まれているからだ。
外為顧問業務を手掛けるフォレックスデータソース・ドット・コム創業者のハビエル・パス氏は、中国人の投機意欲の強さを考えれば、規制がなければ中国の個人外為取引は日本を圧倒して世界最大になっているだろうと話す。同氏によると、日本の外為取引の個人トレーダーはおよそ700万─00万人、そのうちアクティブな取引をしているのは最低70万人だろうという。
外為サイトのfx220・ドット・コムは、現時点で中国で外為取引に従事する個人は約150万人、アクティブな取引を行っているのは20万人程度だとみている。とはいえ中国の1日当たりの個人による外為取引額は2016年が310億ドル程度と世界全体の6─7%を占めており、成長余地が非常に大きいことが浮き彫りになっている。
一方パス氏は、中国における個人向け外為取引事業は確かに収益性が高い半面、当局が罰金を科したりコンピューターの差し押さえや現地マネジャーの拘束に乗り出す可能性を踏まえると、リスクも相応にあると警告する。
中国では外為証拠金取引は法的に禁止されている。個人は商業銀行を通じて通貨取引が可能だが、レバレッジを効かせることはできない。年間の外貨購入額も制限されている。
ただ実際には規制の執行が緩く、そのおかげで外資系ブローカーは、最大400倍のレバレッジを提供しているのが現状だ。これらのブローカーはオンライン取引や場合によっては架空の取引を通じて中国の個人投資家の資金を海外の銀行口座へと誘導。外国の免許を持つブローカーは、投資資金は安全でインターネットのトレーディングに国境はなく、中国にはそうしたブローカーに国内での事業を禁じるルールはないと主張する。
もっとも規制環境には変化が生じつつある。中国は過去1年で海外への資金流出に対する監視を強化しており、損失を出した投資家からの苦情を受け、いくつかのオンラインブローカーを摘発した。
中国国家外為管理局(SAFE)は、外為証拠金取引は違法だと繰り返し、「インターネットには国境がないが、金融免許には国境が必要だ。国境をまたぐ金融サービス業者は免許なしに営業できない」と説明。昨年末までに600を超える違法な外為プラットフォームを摘発したことを明らかにした。
こうした当局の姿勢によって一部の業者は手を引いたが、くじけない向きも少なくない。


中国人って、自国通貨の人民元をどう評価してるんですかね?
トルコと同じように、中国が危機的状況には自国通貨を売って、米ドルや日本円のような安全通貨へ逃げるんでしょうか?
中国が危機的状況に陥った場合、個人の外貨は吸い上げられてしまうような気がしますが。